マツダ2
公開 : 2015.04.30 23:50 更新 : 2017.05.29 19:13
■特徴
”新プラットフォームを採用したマツダ2は、先代より大きくなっているにも関わらず、22%堅牢になり、なおかつ7%軽量になった” ― スティーブ・クロプリー (英国本誌編集長)
フロント・アクスルとAピラーのあいだの距離に、あたらしいマツダ2のルックスの秘密がある。
ややモノキャブのように見えなくもない先代に比べると、新型はフロント・アクスルを80mm前方に、Aピラーを80mm後方に移したのだ。
加えてショルダー・ラインがグッと高まり、トレッドも拡がったことにより、逞しさが増しているにも関わらず、どこかマツダ3(日本名:アクセラ)に似た ’伸びやかさ’ を手にしたのだ。
マツダ3同様、このクルマもスカイアクティブ・プラットフォームを用いることにより、構造用鋼は12%、超高強度鋼は30%、使用範囲が拡がった。
結果、現行マツダ2は22%強度を増しただけに終わらず、サイズが大きくなったにもかかわらず7%もの軽量化に成功したのだ。
フロント・サスペンションにはマクファーソン・ストラット、リアにトーションビームを採用した点は、小型車の定石どおりだ。
しかしマツダは、ステアリング・レスポンスを高めるためにキャスター角を拡大し、地面からの入力をより上手に処理するために、リアのツイストビームのマウント位置を先代よりも高くした。
また、構造的な洗練性も徹底して磨き直すために、フロア・パネルも改良しており、キャビンへの侵入ノイズは5dB低減した。さらにボディ内の空洞に起因するサスペンションからの共振や、ドア・ミラー/ワイパー起因のウインド・ノイズも低減。パワートレイン系のマウントも見直している。
エンジンは先述のとおりガソリンとディーゼルの2種を用意し、後者はターボ加給を施す。両排気量ともに1.5ℓとなる。
2.2ℓスカイアクティブ-Dとの親戚関係にあたる1.5ℓディーゼル・ユニットには新設計の燃焼室と燃料噴射装置を採用。
同時に速度に比例して羽根車の周囲の板(ベーンと呼ばれる)の開度が開き、背圧を減少させる(低速はレスポンス重視)シングル・バリアブル・ベーン・ターボも取り入れた。
英国内では、ガソリン・エンジンは75ps/90ps(テスト車両)/115psを採用。従来のスカイアクティブ・エンジンでは4-2-1の排気マニホールドを必須としていたが、4-1でも十分に要求を満たすことが明らかになったためあえて4-1を採用した。
115psのガソリン/ディーゼルはともに6速MTを組み合わせる(英国使用)。90ps版は5速のギアボックスの組み合わせとなるが、6速ATを選ぶことも可能だ。