マツダ2

公開 : 2015.04.30 23:50  更新 : 2017.05.29 19:13

■パフォーマンス

”鮮やかに回りゆく1.5ℓエンジンは、紛れもなくマツダ2の長所である。ボリュームは大きめだが、なめらかなフィールは4500〜6500rpm以上へと続く” ― ニック・カケット(ロードテスター)

ターボ・ディーゼル・ユニットは、加速初期のみ、ややザラついた感触をともなうが、高速巡航の速度域になるとすっかりと落ち着き、静かになる。

スロットル・レスポンスは比較的ソフトではあるものの、2000〜3000rpmのあいだに湧出するトルクは力強く、それゆえに3、4速時のマツダ2は、際立って速く感じる。

トップ、63km/h前後の回転数は1000rpm。多くのディーゼル・ハッチよりもクルージング向けと言え、同時に小型セグメントを凌駕した安定感を披露する。

対する115psのガソリン・モデルは、どんどんとアクセルを踏み込みたくなる衝動を掻きたててくれ、速度をあげてみると、胸のすくような楽しさを味あわえる。

同時に低回転域のエンジン・フィールもなめらかかつ落ち着いており、0-100km/hタイム=8.7秒というのは十分に速く、体感的にもきびきびとしている。

静止加速こそ、驚くほどのパンチ力とはほど遠いが、周囲の小型ハッチバックよりは瞬発力は優れており、これは先代の長所をうまく引き継いでいるといえる。

ミドル・グレードのガソリン・モデルの0-100km/h公表タイムは9.4秒。AUTOCARのドライ・コンディションの実測値は10.3秒であったが、それでも、同じような立ち位置のライバルと比べるとかなりの実力である。

1.5ℓエンジンの元気の良さは、デミオの成功におけるキー・ポイントになるはずだ。音量は大きめであるが、4000〜6500rpm以上まで実に気持ちよくなめらかに回ってくれる。低回転域もとても力強い。

ギアボックスもとてもカチリとしており、重み、動きにまったく曖昧さがない。ブレーキ・ペダルの踏み心地もとてもよく吟味していると感じる。

総じて、小型車に必要とされる重要な要素はきちんとクリアしており、どんなドライバーでも楽しむことのできる仕立てであるといえる。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事