VW、新たなSUVで米マーケットに奇襲
公開 : 2015.04.30 22:35 更新 : 2017.06.01 02:10
フォルクスワーゲンは、米国市場を直接狙う5台の新しいSUVラインナップの研究を始めた。
ハインツ・ヤコブ・ノイサー取締役兼テクニカル・チーフがAUTOCARに明かしてくれた情報によると、少なくとも2種のクーペ・タイプを含む、新たな5台の主流SUVを計画しているとのこと。
このうちの3台が、アメリカ市場での売上を勢いに乗せることになると考えているようだ。
アメリカの市場はたしかに拡大はしている一方、去年のアメリカ国内の販売台数は10%ダウンの367,000台に留まった。
したがってSUVのみに頼らない、新たなパイプラインを模索しているようだ。
ノイサーが昨年アメリカのディーラーを訪れたのもそのため。その際、新たなフォルクスワーゲン製のモデルを思い浮かんだそうだ。
そのうちの長さ5mの7シーター、クロスブルーSUV(テネシーで生産される)のプロダクト版の研究は既に始まっているとのこと。これよりスポーティーなクロスブルー・クーペも既に姿を表している。
両車はMQBプラットフォームのなかでも最も全長が長い部類のもとに組み立てられ、パサート・エステートからは250mm長くなるようだ。
クロスブルーの登場は来年末の予定であり、ヨーロッパでの販売は未定。一方、ヨーロッパへの輸入に関する問題はないのだそうだ。
また、このタイミングでフォルクスワーゲンは£600,000,000(1,100億)の投資を実施し、テネシー州チャタヌーガ工場に12,077㎡の施設を増築しているという情報も入ってきている。
またさらに、ゴルフ用プラットフォームを拡大したティグアンの新型車も遅からず登場するはずだ。
これに関してノイサーは ”3列のシートがきちんとおさまるホイールベースを確保しており、来年後半に生産を開始する” との意向を明らかにしたが、3列シートのティグアンはヨーロッパで販売されることはなさそうだ。
新型ティグアンのさらにスポーティなモデルの計画もあるとのことで、こちらはプエブラ工場(メキシコ)で製造されるとのことだ。
もう1種、つまり3種類目のSUVはノイサーいわく ’ポロSUV’ となる予定。来年の春にデビューするポロ・ファミリーの一員となるようだ。
こちらに関してはヨーロッパでも重要な立ち位置となることは明らかで、スタイリングはティグアンのコンセプト・モデルの影響を受ける予定だ。
ただし大きく異る点が2点。第1として、全長はティグアンよりも短い3.86m程度におさまる予定。第2に3ドア・モデルも用意されるとのこと。
5ドアのプロダクション版ティグアンの全長は4.1mとなり、日産ジュークが直接的なライバルになるだろう。
この他にも、今年末に米国仕様のパサートのメジャー・アップデートも予定されているのだそうだ。
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