スコダ・オクタビア vs MG 6

公開 : 2015.05.03 23:50  更新 : 2017.05.29 19:32

対するスコダ・オクタビアのインテリアは、MG 6ほどの高級感があるわけではないが、かといって不快に感じる点も少ない。グローブボックスや小物入れにも抜かりはなく、プラスティックの手触りや組み込みの精度にも不満はない。

前後座席の足元のスペース、荷室容量はオクタビアの方が優る。5ドアのファミリーカーの平均は軽々と上回っているが、僅差ではあるがMGはオクタビアに一歩及んでいない。2015年のメインストリームを狙うのであれば、どのメーカーもオクタビアから学ぶことは多いはずだ。

オクタビアは、大きなステアリング・ホイールとスタビリティを重要視したハンドリング、ゆったりとした乗り心地のおかげでとても落ち着いた印象をもたらす。メカニカル・パーツの洗練度と統一感も優れており、極めて安楽な乗り心地だ。

ただし落ち着きと凡庸さは隣り合わせだから、場合によってはつまらないと感じることもあるかもしれない。少なくともカントリーロード上での楽しさは期待すべきではない。

その反面、現行MG 6は少なからずスポーティーになっている。16インチへと小径化したホイールのおかげで足元に軽快さが増していることも影響しているようだ。
また、サスペンションもオクタビアより引き締まっており、ステアリングが与えてくれる情報量も多い。

ただ、悪路の上ではやや硬すぎるうえ、ステアリングもアシスト過多な傾向がある。舵角を大きくしていくと、ステアリングの重みがアンバランスになり、自分の希望するラインから少しずつずれていくことも見受けられた。

その他にも、エンジン・ノイズやアイドリング・ストップから息を吹き返す際の振動、ペダル・レスポンス、(わずかではあるが)ターボ・ラグなど、改善して欲しいと思う点は少なくない。

クルマを買う際に何を求めるかによって大きく印象は変わってくるのだ。仮にもし、単なる移動の道具として捉えるならばMG 6はとても優秀なクルマだ。ただしクルマ好きのひとりとしてMG 6を見た場合、あまり刺激的なクルマとは言い難いと感じた。

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