フォード・マスタング・ファストバック5.0 V8
公開 : 2015.05.07 23:30 更新 : 2017.05.29 18:54
フォードの最新マッスルカーが、バーゲン・プライスとともに、ヨーロッパ用に乗り心地とサスペンションを改善して上陸した。
■どんなクルマ?
フォード・マスタングをヨーロッパでテストするのは今回が初めてのこと。第一印象としては、これまでのテストで得た感覚とほとんど変わらない。
独立式のリア・サスペンションをマスタングとして初めて導入したり、右ハンドル仕様を将来的に導入するなど、世界を意識した変更点が多いこのクルマ。
もちろん5.0ℓのV8エンジンや2+2のシート、6速マニュアル・ギアボックス、LSDなど、アメリカン・マッスルらしいコンサバティブな面も健在だ。
しかしながら、昔ながらの荒削りなアメリカン・マッスルが少なくなっているのも事実。世界を意識したあまり、’らしさ’ が薄れてしまっては元も子もない。
もちろん洗練性は求めているのだが、それ以上にパワフルで荒々しいところも見たい。最新のマスタングもわれわれの期待に応えてくれるといいのだが……。
■どんな感じ?
キャビンに体を滑りこませると、幅広のセンター・トンネルとサポートが豊富なシート、メタル風のプラスティック・パーツが迎え入れてくれる。
決して点数が少なくはないプラスティック・パネルの他にも、柔らかい手触りのパーツもあるにはあるが、いつもながら欧州車のそれは期待すべきではない。
その分(とも言うべきか)、英国に輸入されるV8のマスタングは£32,995(601万円)と、5.0ℓ 421psのクーペとしては比較的安価なプライス・タグが設定されている。
エンジンに火を入れてみると、最新のカマロのように、ごくごく控えめなエグゾースト・ノートが車体後方から聞こえてくる。メルセデス-AMGやジャガーF-タイプの爆発音とは対極の音質だ。