次世代アウディA4の最新ショット
公開 : 2015.05.09 22:25 更新 : 2017.06.01 02:10
次世代のアウディA4のテスト風景を捉えた最新スクープだ。このスクープ・ショットが撮影されたのと同時に、A4に関するもうひとつのニュースも飛び込んできた。それは、ウィーン・モーター・シンポジウムで発表された2.0ℓの超効率的エンジンの搭載だ。このユニットは、ウルリク・ハッケンバーグによれば、「アウディのサイジング最適化戦略の主たるもの」というもので、190ps、32.6kg-mというパワー、トルクを持ちながらも20.0km/ℓという燃費を稼ぎだすユニットとなる。
また、同時にA4アバントの写真もキャッチすることに成功した。これらの写真からわかることは、TTからインスピーレションを受けた角ばったLEDヘッドランプなどが採用されていることがわかる。
新型A4は第2世代のMLBプラットフォームをベースにしており、縦置きにマウントされる心臓部は、シリンダー休止システムを採用した1.4ℓ、1.8ℓ、2.0ℓのTFSIエンジンと、1.6ℓ、2.0ℓディーゼル・ユニットという構成になる。その中には、CO2排出量が100g/km未満となるモデルが少なくともひとつ含まれるという。
昨年のジュネーブ・ショーで公開されたように、3.0ℓのTFSIエンジンおよびTDIエンジンを導入する計画もあるが、それらは主に米国向けになるようだ。
また、A3 e-トロンと同様のガソリン-電気というパワートレインを搭載するプラグイン・ハイブリッド・モデルも計画されており、EVモードで48km前後の走行が可能と思われる。さらに、欧州におけるハイブリッド・モデルの需要を喚起する目的で、ディーゼル-電気という構成も開発中だ。
6速マニュアルおよび9速オートマチックのギア・ボックスが用意される一方、現行のマルチトロニックCVTはラインナップから外されるようだ。新型A4は全車が標準仕様ではFFとなり、AWDはオプション扱いとなる。ストップ・スタート・システム、エネルギー回生ブレーキ、熱管理システムといった機能も採用される。
派生モデルではサルーンがまず最初に登場し、アバントがそれに続くという。オールロード・モデルは本年の最後に発表されるという報告もある。さらに2016モデルとしてA5クーペ、カブリオレ、スポーツバックの計画も進行しているようだ。
新型A4の全長、全高は現行モデルの水準を維持するも、新開発のシャシーではトレッドの拡大が行われるため、全幅は広がるようだ。ホイールベースは現行モデルの2810mmより長くなるが、ラゲッジ・スペースは現行の480ℓと同程度になる。
インテリアは最小限のものになり、ヘッドアップ・ディスプレイなどはオプション設定となる。新型アウディTTに搭載されるタッチパッド式の最新型アウディ・ミニ・インフォテイメント・システムも採用される。
プレミアム・コンパクトの市場ではトップランキングに入ると思われる新型A4は、BMW3シリーズ、新型メルセデス・ベンツCクラスとマーケットを争うことになろう。
アウディA4は2013年には338,449台を販売し、アウディで最もセールスを稼いだモデルだ。このため、アウディとしては大きな投資であったが5年の歳月を費やした新しいMLBプラットフォームを採用することとなる。
この新しいMLBプラットフォームは、従来のスティール・モノコック構造から決別し、アルミニウム・コンポジットと、リベット、ネジ、そして高い技術を採用した接着剤で結合されるスティール、そして一部軽量コンポジット素材を使用する。アウディのエンジニアはこの方法は、スティール、またはアルミニウム単一素材で造られるモノコックよりも優れているという。理論的には、それぞれのパートに最適なものを配するというものだ。サイド・シル、ボディ・ピラー、クラッシュ・ストラクチャーにはスティールが、そしてフロント・サスペンション、エンジンベイには鍛造アルミニウムが、またルーフ・パネル、ボンネット、フロント・ウイングにはアルミニウム・パネルが使用されるという。