その成果もあって、装備の拡充が図られたにも関わらず、現行のQ7は先代に較べて速く、経済的になっている。Q7をよりポピュラーに車種にしたいというアウディの意図が伺える。

今回テストするのは3.0ℓの6気筒ユニットを搭載したモデルであり、最高出力は218psを発揮。ハイエンド・グレードではないが、0-100km/hを7.4秒で駆け抜けることができ、公表燃費は18.2km/ℓをマークする。

■どんな感じ?

‘質素’ という言葉そのものが、Q7とは無縁であることを物語るかのように、内装は先代よりも遥かに高級感で溢れている。

テクノロジー、スタイル、用いる素材のすべては欠点のつけようのないレベルに達しており、当然先代とは大きく異なっている。

基本的にはアウディらしいキャビンであるが、BMW X6のそれを意識してか、ハリウッドのセレブリティたちの御眼鏡にかなう華やかさが特徴だ。

なめらかに接続したプラスティック・パーツや、ていねいに縫いこまれたレザー、LEDのアンビエント照明は、ベントレーの香りすらしてくるほどだ。

車内すべては最新テクノロジーで溢れかえっているが、決してドライバーをパニックに陥らせるような押し付けがましさはない。

218psのエンジンを搭載したモデルには19インチのアロイ・ホイールが組み合わされ、£2,800(53万円)のダイナミック・パックの一部として可変エア・サスもつく。