メルセデス AMG C63クーペの最新情報がリーク

公開 : 2015.05.27 22:30  更新 : 2021.01.30 21:38

メルセデス AMGはBMW M4の対抗馬となるC63クーペの開発を目論んでいる。

写真はAUTOCARのパートナーである、とあるアーティストの予想イラストだ。発表は9月、フランクフルト・モーターショーの見込みだ。価格に関しては公式には未公表であるが、C63サルーンの£59,795(1,133万円)〜£66,545(1,261万円)という価格が参考になりそうだ。

後輪駆動用のプラットフォームとドライブライン、エレクトロニック・アーキテクチャーはサルーンと共有する一方、サスペンション・チューンはクーペ専用。弾性特性、重心位置、キャンバー・レート等を含むシャシー関連の数値までもがクーペ専用になることを、AMGのエンジニアはAUTOCARに明かしてくれた。

既に高い評価を得ているC63サルーンであるが、クーペになることによって更なる高評価を期待できそう。

内部関係者は「われわれは、C63クーペがこのクラスの基準になるという自信があります。特にパフォーマンスはこれまでよりも飛躍的に向上することになるでしょう」胸を張っている。

先代のC63クーペが使用していた油圧ステアリングはエレクトロメカニカル・ステアリングに変更しており、標準で機械式ロック・ディファレンシャルが、Sには電子制御のディファレンシャルが組み合わされる。

エンジンはAMG製のM178型。C63サルーンと共通だ。この4.0ℓ V8ユニットはAMG GTが使用するM177型と直接的な関係性をもつ。バンク角は90度であり、シリンダー・バンク内側の高い位置に挟まるようにしてターボチャージャーが設置される。最高出力は476ps、最大トルクは66.2kg-mだ。

C63 Sクーペの場合、ブースト圧が高まり、最高出力と最大トルクはそれぞれ510psと71.4kg-mを発揮する。ちなみに先代のC63クーペの自然吸気の6.2ℓ V8ガソリン・エンジンは454psと61.1kg-m。パフォーマンス・パッケージは487psと61.1kg-mだった。

トランスミッションはAMGによって煮詰め直された7速スピードシフト・オートマティック。変速を素早くするためにトルコンから湿式のクラッチに置き換わった。ギアボックス、ダンパー、スロットル、ステアリングはコンフォート、スポーツ、スポーツ・プラス、インディビジュアルの4種類によって切り替わる。C63 Sにはレース・モードも追加される。

パフォーマンス強化に対応するために、外観も先代より勇ましくなっている。特にリアは横方向に大きさが増し、逞しさが表現されている。

フロントの意匠はC63サルーンとほとんど同じであるが、フロント・ガラスの位置はかなり後方に下がっている。傾斜角度も大きく寝そべるかたちになっており、リア・ウインドウも同様になめらかにトランクに接続される。ドアはフレームレスとなり、ブート・デッキは短い。ディフューザーや4本出しのクローム・テールパイプがつくのもC63ならではだ。

ドイツのアッファルターバッハで既に開発が始まっているC63サルーンにも同様のモディファイが施される予定。

装備が充実しているにも関わらず15kg軽くなっている点も注目ポイントだ。MRAプラットフォームを採用し、シャシーやドライブラインのアルミの使用率を増やし、フロアパンに熱間成形の高強度鋼を使用することが功を奏しているようだ。

内部関係者いわく、軽量化と出力強化を施したおかげで0-100kg-mタイムは4.0秒近くになるとのことで、最高速度は299km/hに及ぶようだ。

M4もC63も249km/hでリミッターが介入するが、M4の公表値である0-100km/hタイム=4.1秒を切る可能性は高い。


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