ポルシェ・カイエンGTS
公開 : 2015.06.05 23:20 更新 : 2017.05.29 19:04
グロス・ブラックのモデル・エンブレムや20インチのホイール(テスト車はオプションの21インチ)、サイド・シル、ルーフ・スポイラー、スモークLEDテール・ライトを含むGTSデザイン・パッケージを選んでいるのもテスト車両の特徴だ。
■どんな感じ?
ターン・イン初期の挙動をみると、ボディがグラつくことはなく、横方向のグリップもSUVというカテゴリーを凌駕するレベルにある。
タイヤが大きくなり車高が下がっているが、基本的な文法は素のカイエンのそれを引き継いでいる。
ステアリングは重め。ただ切ればボディは喜んで向きを変える仕立て。リア・アクスルもダルな様子はなく、フロントに負けじとついてくる。
エア・サスはボディ・ロールをほんのわずかに許容しながら穏やかに抑えこむ設定。コンフォート・モードでさえ基準車より硬めではあるが、レンジローバーSVRほどの刺々しさはない。
標準で装備されるスポーツ・エグゾーストのスイッチを切り替えてみると、音量が大きくなったことに気づく。ただ、911やケイマンと比べるとその差異はわずかで、遠くで音が変わったなと感じる程度である。
ドライ路面を飛ばしてみると、0-100km/hタイム=5.2秒という数値は十分に信憑性がありそう。
ただ、カイエン・ターボのように、片っ端から空気を切り刻んでいくような、有無を言わせないスピード感はない。
先代よりも少し大人しくなっていると感じる。