スバル・レヴォーグ2.0GT-S アイサイト

公開 : 2015.06.09 23:50  更新 : 2021.10.11 09:10

実際の走りは、これもまた魅力的だった。300psの最高出力と40.8kg-mの最大トルクを誇る2ℓ仕様の水平対向4気筒直噴ターボエンジンは、トルクバンドの幅広さと、スムーズな動きが、まず好印象。個人的にはレヴォーグは、170ps&25.5kg-mの1.6ℓモデルでも、十分にスポーティーなワゴンだと考えているが、やはりこの2ℓモデルになると、走りにはさらなる余裕が生まれる。燃費性向上のために制御を見直したという1.6ℓエンジンは、はたしてそのフィーリングをどのように変化させたのか。今回は残念ながらそれを確認することはできなかったが、こちらにも相当に大きな期待が市場では寄せられることになるだろう。

レヴォーグは、そのエクステリアのデザインからもイメージできるように、ワゴンではありながら、非常にスポーティーな走りを楽しむことができるモデルだ。試乗中も何回となく、そのハンドリングの楽しさを感じさせられた。デビューから1年を待たずして、さらにその魅力を高めたスバル・レヴォーグ。マーケットでの評価、そして注目度は、これからさらに高まっていくに違いない。

■「買い」か?

車両価格のみで比較すると、同じSグレードでも2ℓと1.6ℓの間には51万円の差がある。コストパフォーマンスで考えるのならば、ベストチョイスはやはり1.6ℓモデルだろう。走りのバランス感覚も、個人的には1.6ℓの方が魅力的に思える。燃費性能の改善によって、1.6ℓモデルでは平成32年度燃費基準をクリア。それによって取得税や重量税のさらなる軽減措置が得られることも大きい。プリクラッシュ・ブレーキや前車追従機能付きクルーズコントロール。アクティブ・レーン・キープ、AT誤発進抑制制御、車線逸脱警報等々の、アイサイトが持つそのものの機能に加えて、さらなる安全性を提供してくれるアドバンスド・セイフティ・パッケージは、将来的にはやはり、標準装備化を期待したいところだ。現段階では、そのオプション選択は絶対といえるだろう。

(文・山崎元裕 写真・花村英典)

スバル・レヴォーグ2.0GT-S アイサイト

価格 3,564,000円
燃費 13.2km/ℓ
CO2排出量 176g/km
乾燥重量 1570kg
エンジン 水平対向4気筒1988cc
最高出力 300ps/5600rpm
最大トルク 40.8kg-m/2000-4800rpm
ギアボックス CVT


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記事に関わった人々

  • 山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。

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