サンヨン・チボリ1.6 SE
公開 : 2015.06.11 23:30 更新 : 2021.03.05 21:35
キャビンで注目すべくはスペースの広さだ。体型の大きい大人にとっても十分な前後の座席スペースが確保されている。
キャビンに入って座ってみると、シートそのものも良くなっていることがわかる。後部座席を後までスライドさせた場合、423ℓの荷室が確保されているのも嬉しい。
荷室は前後方向に短いが、横幅と高さは大きい。ほとんど直方体にちかい形をしているため荷物の整理もしやすい。
ダッシュボードのデザインはエクステリア同様に独創的。少なくともプレーンではない。SEグレードのプラスティック製ステアリング・ホイールとギアノブはかなりチープだが、我慢ならないほどではない。たっぷりと用意された小物入れにも好感がもてる。
走りだしてみるとヨーロッパのライバルに比べて動力上の洗練性は欠けているが、酷評するほどではない。
一方1.6ℓのガソリン・ユニットはターボを組み合わせるライバルに比べると非力。ロング・ギア・レシオからは、スピードよりも経済性を優先させていることが伺える。
決して生き生きとはしていないし、柔軟でもないが、一般的な使い方をするかぎりは特に問題は見当たらない。
ロード・ノイズはまずまずの音量で侵入してくるので注意が必要。ただし機械的な洗練度合いは高いといえる。
乗り心地はバタバタとしてせわしない。バンプを越えた際も、ヨーロッパのライバル車ほど落ち着いていないし、ステアリングも漠然としている。
その反面、グリップとアジリティは満足できるレベルにある。SEグレードに与えられた16インチ・アロイ・ホイールもいい影響を及ぼしているようだ。