BMW 7シリーズ、デビュー
公開 : 2015.06.11 22:50 更新 : 2017.06.01 02:09
また、2016年の前半には新しいプラグイン・ハイブリッドを搭載した740eもラインナップに追加される。すでにX5 xDrive 40eに搭載されているユニットを搭載したモデルで、2.0ℓの4気筒ガソリン・ターボとモーターとを組み合わせたもの。パワーは325psで、0-100km/h加速が5.6秒、最高速度は240km/hというパフォーマンスを持つ。モーターのみでも最高速度120km/hにまで達し、航続距離は40km。また、CO2排出量は49g/km、燃費は47.6km/ℓだ。
ツインターボの4.4ℓV8を搭載した750i xDriveは来年に追加される予定だ。この90°V8ユニットはツイン・スクロール・ターボを搭載し、10.5:1という高い圧縮比を持つもので、450ps、66.2kg-mというパワー、トルクを発揮する。この750i xDriveは0-100km/h加速4.4秒、最高速はリミッターの効く250km/hとなる。ちなみにCO2排出量は189g/km、燃費は12.4km/ℓだ。
更に、来年後半にはトップエンド・モデルとなる6.0ℓV12ツインターボを搭載したモデルも加わる予定だ。なお、このV8とV12はロールス・ロイスにも使用されることとなる。
また、BMWはM7あるいはM750iMといったハイ・パフォーマンス・モデルの準備もしているようだ。このモデルは600ps以上を発揮するM5に搭載されている4.4ℓV8ツインターボを搭載する予定だ。
新しい7シリーズは、標準でコンフォート、スポーツ、エコ・プロ、アダプティブという4つのモードを選択可能なドライブ・エクスペリエンス・コントール機能を持つ。また、最新のBMW同様に、ブレーキ・エネルギー回生システムと、惰性走行機能が装備される。
駆動方式は標準ではリア・ホイール駆動で、4WDはオプションとなる。ちなみに、4WDモデルは2WDモデルに対して70kgほど重くなるという。
サスペンションに関しても、大きな見直しが行なわれている。スプリングはエアで、最大135mmほど車高を調整するセルフ・レベリングを備える。更に、スポーツ・モードでは車高が自動的に10mmほど低くなるほか、35km/h以下ではコンソールにあるボタンをプッシュすることでグラウンド・クリアランスを20mm上げることも可能だ。
740iと740e以外のモデルには、電子油圧制御のロールバーがエクゼクティブ・ドライブ・プロ・ファンクションの一部として搭載される。これは、従来の油圧制御のロールバーに代わるもので、乗り心地の改善が採用の狙いだ。
重量の低減のために、ホイール・キャリア、ブレーキ・キャリパー・ハウジング、ブレーキ・ディスク・キャリア、リアのトランスバース・サスペンション・アームはすべてアルミニウム製となる。これだけで、先代の7シリーズに対し40kgほどの軽量化となる。各ホイールに分担すればそれぞれバネ下が10kgずつ減らされたことになる。前後の重量配分は理想的なフロント、リアが50:50というもの。
新しい電子制御のメカニカル・ステアリングは、サスペンションと連動したものとなる。また、4WDモデルには、新たに4WSがセットされることになった。この4WSは、リア・ホイールに最高3度の逆位相、2度の同位相を与えてくれるというものだ。
BMWは世界初の機構として、ドライバー不要のパーキング・システムを採用した。これは、フロント・ガラスに取り付けられたステレオ・カメラとレーダー・センダーにより、リモコン操作で駐車できるというものである。
新しい7シリーズは、740iが£72,060(1,370万円)から、730dが£64,530(1,230万円)からとなる。ロング・ホイールベースは£3,950(75万円)高、そしてxDriveは£2,730(52万円)高、そしてMスポーツ・トリムは£3,650(69万円)高だ。