鈴鹿サウンド・オブ・エンジン2015
2015.05.24〜25
恒例のファン感謝デイに加え、新たな企画イベントとして開催されたのが鈴鹿サウンド・オブ・エンジン2015だ。鈴鹿サーキットは2012年に設立50周年を記念したアニバーサリー・イベントを開催し、伝説的なレーサーやマシンとの久しぶりの再会を、多くのファンが楽しんだ。この歴史的価値を絶やすことなく継続するために、自動車とバイク、そしてモータースポーツの歴史に注目した新たなヒストリック・イベントとして開かれたのが鈴鹿サウンド・オブ・エンジン2015なのである。
歴史的価値の高いレーシング・マシンや往年の名車を、日本国内のみならず海外からも招き、様々なゲストと共に実際に走らせて、日本のクルマとモーターサイクルの歴史を振り返ることを趣旨としている。
今回はレーシング・コースでフェラーリF187、トールマンTG184、ベネトンB190、ベネトンB193A、ホンダRA301による往年のF1マシンがエグゾースト・ノートを響き渡らせ、最速のスポーツカーであるグループCマシンはマツダ747BとニッサンR91CPが懐かしい姿と共に駆け抜けた。
特別企画として用意されたのが「フューチャリング・マシン」だ。特定のマシンを決めて多角的に紹介するもので、今回は1987年の日本GPを制したフェラーリF187と、K.シュワンツのライディングで1988年から日本GP2連覇を果たしたペプシ・スズキ RGV-γが選ばれた。ギャラリーの前でエンジン始動などのアトラクションも行われ、人気を博した。
また個人所有する鈴鹿のレースにちなんだマシンも数多く集まった。鈴鹿500/1000kmで活躍したポルシェ910や2ℓスポーツカー、マクランサ、サードMC8R等が集まり、個性的なエグゾースト・ノートを響かせた。ピットウォーク時には多くのギャラリーが懐かしのマシンにカメラを向けていた。
このほか2輪のWGPマシンによる「レジェンドWGP デモ・レース」には、ケニー・ロバーツ、ケビン・シュワンツ、エディ・ローソンのスーパースターが招かれ、当時のマシンでデモ・レースが行われた。さらには個人が所有する往年のロードレーサーも参加し、さながらタイムスリップした気にさせられた。
一方パドックでは「タイム・トラベル・パーキング」と称したヒストリックカーの展示や、コンクール・デレガンスも行われ、新たなヒストリックカー・イベントは大成功のうちに幕を閉じた。これからもデモ走行や参加車両の充実に期待し、定番イベントとして育つことを期待したい。