ポルシェ918スパイダー
公開 : 2015.06.17 23:50 更新 : 2017.05.29 19:04
■経済性とランニング・コスト
“ ‘リキッド-メタル’ と呼ばれる9コート・ペイントは£38,400(742万円)のオプション。フロント・アクスルのリフト機構は£7,150(138万円)のオプション” ― スティーブ・サトクリフ(外部エディター)
P1のテストでは、£866,000(1億6,738万円)のプライス・タグと、販売ボリュームの少なさ、開発に掛かったコストを照らし合わせ、まずまずの正当性があると結論づけた。
918はP1よりももう少し多く生産され(918台だ)、£781,155(1億5,098万円)という価格を提示している。
P1とくらべても、あるいはカレラGTとくらべても、価格そのものに文句はない。
ランニング・コストもまた918にとっては重要だ。
今回のテストの総平均は10.2km/ℓ。コンスタントに巡航を続けると15.6km/ℓをクリアした。満タンから空になるまで644kmも走行できたことを考慮すると、極めて好成績だといっていいだろう。
同クラスのライバルと比較して、かなりの強みであるといっていい。
■「買い」か?
“マクラーレンP1がマクラーレンF1を追った。918スパイダーはカレラGTを追い越した” ― マット・プライヤー(ロードテストエディター)
Good:驚異的なパフォーマンス、簡単引き出せる好タイム、研ぎ澄まされたレスポンス
Bad:右ハンドルの設定がない、1億5,098万円も払うんだからステッカーくらいタダにしてほしい
テスト前、マクラーレンP1やラ・フェラーリに比べると、918スパイダーは少しだけ華やかさに欠けるのではないかと心配していた。
パワーもわずかに劣るし、車重だって200kg重いからだということも少なからず影響している。
ただ、918スパイダーはポルシェだ。そしてポルシェはいつだって、われわれの常識を覆す。
選んだギアを問わず、サーキットだろうが公道だろうが、同クラスのいかなるクルマをものともしない。
ちょっと偏屈な人間ならば(AUTOCARのテスターは間違いなくそうだ)、P1のステアリングを握ることを好むだろう。それにP1のインテリアの方がよりドライビング向けだ。
ならばそれゆえ、918スパイダーの技術力の高さが霞むのだろうか? 5つ星を獲得する足かせになるだろうか?
そんなことはまったくない。
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