スズキ・スペーシア・カスタム

公開 : 2015.06.23 23:30  更新 : 2022.12.12 21:29

■「買い」か?

買いたい人向けのクルマである。買いたい人に、他人の意見を押し付けるのも野暮である。買いたい人は買うたらよろし。

見どころはスズキ自慢のS-エネチャージである。モーター機能付発電機(ISG=Integrated Starter Generator)と専用リチウムイオン電池からなる低燃費技術だ。

発電機でもあり、2.2psと4.1kg-mを生み出すモーターでもあるISGが発進加速時に加勢することによってエンジンの負担を軽くする。

S-エネチャージはリッパなハイブリッドなのだ。

ISGはアイドリング・ストップ機構においてエンジンを再始動するスターターの役割も果たす。セルモーターは別に持っていて、セルで回すより、メカニズム上、静かに再始動することができる。キュルキュルキュルッという音がしない。

燃費以外の美点はいまのところ、これに尽きる、と担当エンジニアが語っている。

加速時にモーターが加勢している感覚は現状ではない。モーターの存在をどう感じさせるか? が次のテーマである。

なお、S-エネチャージを搭載したスペーシアのターボ・モデルはこの8月に発売となる。

(文・今尾直樹 写真・前田恵介)

スズキ・スペーシア・カスタムXS

価格 1,641,600円
最高速度 NA
0-100km/h加速 NA
燃費 30.6km/ℓ
CO2排出量 75.9g/km
乾燥重量 880kg
エンジン 直列3気筒658cc
最高出力 52ps/6500rpm
最大トルク 6.4kg-m/4000rpm
ギアボックス CVT


▶ 国内初試乗 / ホンダN-BOXスラッシュ
▶ 国内初試乗 / ダイハツ・タント・カスタム RS

記事に関わった人々

  • 今尾直樹

    Naoki Imao

    1960年岐阜県生まれ。幼少時、ウチにあったダイハツ・ミゼットのキャビンの真ん中、エンジンの上に跨って乗るのが好きだった。通った小学校の校長室には織田信長の肖像画が飾ってあった。信長はカッコいいと思った。小学5年生の秋の社会見学でトヨタの工場に行って、トヨタ車がいっぱい載っている下敷きをもらってうれしかった。工場のなかはガッチャンガッチャン、騒音と金属の匂いに満ちていて、自動車絶望工場だとは思わなかったけれど、たいへんだなぁ、とは思った。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事