アルファ・ロメオ・ジュリア、公開寸前のスクープ・ショット

公開 : 2015.06.24 22:50  更新 : 2017.12.14 12:31

現地時間で今週の水曜日の夕方にミラノで公開されるアルファ・ロメオジュリアのスクープ・ショットを捉えた。この写真からはジュリアというネーミングがはっきりわかる。また、このモデルはトップ・モデルのクワドリフォリオだと思われる。510psを発揮するフェラーリ製の3.0ℓV6を搭載したモデルで、BMW M3やアウディRS4のライバルになると目されるもの。レポートによれば、このクアドリフォリオはカーボンファイバー製のルールやボンネットを採用し、乾燥重量は1500kgを切るという。

アルファ・ロメオとマセラティを統括するハラルド・ウェスターは、フィアット-クライスラー・オートモービルズがアルファ・ロメオ・ブランドの再編にかなりの力を注いでいることを強くアピールしている。

ウェスターは、つい先ごろ行われたマセラティのイベントにて「ドイツのプレミアム・カーは機能一点張りで面白みや心に訴えかけてくる面に欠ける」と明言。

将来的に、アルファ・ロメオは ―現在のマセラティと同じように― 効率性よりも強固なキャラクターやうっとりさせるような魅力で勝負したいと語った。

アルファ・ロメオがブランドとして大きな変革を遂げた直後にデビューするモデルには ‘ジュリア’ の名前が与えられる可能性が高く、その時期は来年の1月24日に行われるミラノ・エキスポ周辺になるのではないかと予想されている。

ジュリアに関する情報が極めて少ないのは、開発チームの拠点が独立しているから。フェラーリとマセラティのファクトリーがあるモデナ近郊で開発が進んでいるようだ。

ウェスターはAUTOCARに対し、新しいモデルはミドル・サイズ・サルーンになる予定だと教えてくれた。‘タイプ949’ として内部で話が進んでいる、2016年春に販売されるモデルではないかと考えられる。

ドイツ的な思考をやめると明言されているが、動力性能に関してはクラス・トップを目指しているという。さらにウェスターは、ここ最近様々なメーカーが研究を進めている自動運転技術を導入しないことを強く示唆している。‘魂のこもった’ ブランド・キャラクターにそぐわないというのが、そう考えた理由のようだ。

今年の4月には、フィアット-クライスラーは新しいアルファ・ブランドのエンジンためにテルモリ工場を明け渡し€500,000,000(694億円)の投資をしたことがアナウンスされた。

エントリー・レベルのエンジンは ‘アルファ・ロメオのための先進的な高出力ユニット’ と表現されており、おそらく現在アルファ4Cが使用している1750 TBiユニットの後継になることが予想される。

現行ユニットは1750ccから238psを、最大トルクはわずか2100rpmから35.9kg-mを引きだすことができる一方、次世代ユニットは同排気量から302ps程度を引きだすようだ。また、この最新ユニットはフェラーリからのデビューが予定されている新型ディーノにも搭載されるのではという噂もある。

プリプロダクション版の製造が開始するのは今年の9月頃と予想されており、新しいサルーンのためにフィアット-クライスラーは200,000ユニットを生産したいとしている。

ジュリアのプロジェクトが初めて確認されたのが2009年。製品化の時期が予想され始めたのが2011年。そして2013年、アルファ・ロメオのボスであるセルジオ・マルキオンネが、ジュリアのスタイリングを好まず、同時に生産上の問題点も浮き彫りになった。

ジュリア・プロジェクトに集中するため、ラグジュアリーSUVの計画は白紙に戻ったと考えられているが、マセラティ・レヴァンテの製品化が濃厚になった今、再始動する可能性も無きにしもあらずのようだ。

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