メルセデス・ベンツGLE250d 4マティック
公開 : 2015.06.25 23:50 更新 : 2017.05.13 12:50
低回転時のエンジン音はガラガラと唸ることもなく、極々わずかなバイブレーションが伝わってくるのみ。ディーゼルだな、と知覚できるものの耳障りだと感じることはない。
速度をあげてみると、他のラグジュアリーSUVほど身のこなしが軽やかでないにしても、操舵に対する反応は素早い。
油圧式ほど豊かなフィールを持ち合わせてないといわれるエレクトロ-メカニカル・ステアリングであるが、それでもオフセンター付近のスカスカな印象はない。
車格ゆえ、上屋がぐらりと動くことが多いのが常だが、こちらもきちんとコントロールされている。ダブル・ウィッシュボーン(前)とマルチリンク(後)のサスペンションがきちんと仕事をしていることがわかる。
テスト車両は標準仕様の17インチ・ホイールを履かず、19インチのホイールに255/55のタイヤを組み合わせていたが、4WDとの共同作業によってもたらされるグリップ力もかなりのもの。早期のアンダーステアは抑えこまれ、高速でコーナーを走らせても不安はなかった。
サスペンションの基本スペックとしては、可変ダンパーにスチール・バネを組み合わせ、コンフォートとスポーツからモードを選べる。
一方のテスト車両は、オプションのエアマティックと呼ばれるエア・スプリングを組み合わせており、オートマティック・セルフ・レベリングと可変ダンピング・コントロールが見どころであった。
足元から伝わってくる感覚は硬めであるものの、ホイール・トラベルに余裕があるおかげで、多くのバンプを瞬時に吸収してくれる印象であった。