そんなプラスの連鎖を生み出すのがMQBの狙いとされている。MQBは軽量化にも貢献し、先代比最大で85kgものダイエットを達成しているという。

日本仕様のパワートレインはいまのところ1.4ℓのTSIと7速DSGのみ。ただし、1.4TSIは先代の122psから150psにパワーアップしている。‘アクティブ・シリンダー・マネージメント(ACT)’ とVWでは呼ぶ気筒休止システムを備えたこれは、140psのゴルフTSIハイラインやアウディA3用をさらに改良したものだ。

受注開始となったのは1.4TSIのみで、装備の違いによってトレンドライン(3,290,000円)、コンフォートライン(3,359,900円)、ハイライン(4,140,000円)の3グレードの設定がある。バリアントは全グレードともにプラス199,900円で、200,000円を切っているところがカワイイ。

■どんな感じ?

試乗車は最も高価なハイラインで、柔らかいナッパ・レザーのシートが標準となる。おおぶりなシートは重役のイスの如しで、まことにかけ心地がよい。運転席にはマッサージ機能までついている。空気圧で、ぐうううっと背中を押してくれる。贅沢である。

ナチュラル・ブラウンのナッパ・レザーに合わせてダッシュボードはこげ茶色になっており、ウッド・パネルも用いられている。運転席から助手席の端っこまで、水平基調のクロームのラインがスーッと走っていて、鈍く輝く。ここから冷気を吹き出す。クールである。

7速DSGのシフトレバーおよび、その周囲にも一部クロームが使われていて、エグゼクティヴに昇格したみたいな心持ちにさせてくれる。ウ〜ム、ヨーロッパのクラス、労働者階級とか資本家階級だとかというのは、最近はどうなっているのだろうか……。