トヨタ・オーリス1.2ターボ
公開 : 2015.06.29 23:40 更新 : 2021.01.28 17:39
以前のテストでAUTOCARはトヨタ・オーリスのことを “頼りになるがほとんど興奮しない” と評した。今回のフェイスリフトはそんな評価を覆すのだろうか?
■どんなクルマ?
AUTOCARでは、テスターも読者も ‘クルマは楽しくあるべきである’ と考えている。このルールはスポーツカーに関してもファミリー・ハッチバック関しても変わらない。だからこそフォード・フォーカスやフォルクスワーゲン・ゴルフを大絶賛しているのである。
以前、オーリスは、われわれを興醒めにさせた。
しかし最新型のオーリスはサスペンションとステアリングが改められ、シャープになったというのだ。あたらしい1.2ℓターボ・ガソリン・エンジンと1.6ℓディーゼルも加わっている。
動力性能を反映するかのように、新しいグリルはヘッドラインまでグッと伸び、前後バンパー、LEDテールライトも新しいデザインに置き換わった。レーン・アシスト、自動ハイビーム・ヘッドライト、標識表示、衝突回避システムを選べるようにもなった。より安全になったのだ。
■どんな感じ?
あたらしい1.2ℓエンジンをたとえるならば ‘小さな宝石’。116psしか発しないが、1500rpmあたりからグッと車体を引っ張ってくれるうえ、5500rpmのリミットに向けて澄んだ回転を披露してくれる。フォーカスが載せる3気筒エコブーストと比べても、である。
テスト車はマニュアル・トランスミッションを組み合わせており、ギアレバーは奇妙なほど長いが、どのギアにもスパッと入る。クラッチ・ペダルはミートするポイントをつかみやすく、ブレーキの踏み心地も問題ない。そう、すごくいいのだ。
もっとも重要なハンドリングに関してはどうだろうか?
ステアリングは先代ほどスカスカとしていないし、ポジションも極々自然だ。総じて先代よりはいい。クイックさゆえコーナーの入り口でもコントロールしやすいし、ロック付近の一定した重みにも好感がもてる。