BMW M6コンペティション・パッケージ

公開 : 2015.07.01 23:50  更新 : 2017.05.23 10:25

エンジンやトランスミッションのレスポンスはコンフォート/スポーツ/スポーツ+/インディビジュアルから設定できるのはこれまで同様だが、キャリブレーションはコンペティション・パッケージ専用となる。

■どんな感じ?

好ましいクルマ、というのがわれわれの第一印象。

もっともソフトなセッティングを選ぶかぎり、グランド・ツアラーと呼べるほどの余裕がある。もちろんあなたの想像どおり、硬さは常に付きまとうのだが、あくまでこれは20インチというホイール・サイズと、5シリーズや7シリーズとベースを同じくするプラットフォームが原因のようだ。

ボディ・コントロールはコンフォート・モード時でさえタイトな印象。さらにハードなセッティングに絞り込んでいけば、ボディの動きはとてつもなく引き締まる。タイヤを装着せずに走っているのかと思うほどアシは硬くなるが、徹底的に攻める際は、これが快楽に変わる。

4.4ℓのV8ユニットは低速域では明確なラグを示すものの、さらに上の回転域では、軽やかな吹け上がりと音による心地よさの方が目立つようになる。

目の前にいるクルマを片っ端から抜き去り、スタビリティ・コントロールの強弱に依存せずスライドを楽しむためのクルマ。これがM6コンペティション・パッケージの存在意義とみた。

FRのクルマの極致、ここにあり。

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