BMW 2シリーズ・アクティブ・ツアラーeDrive
公開 : 2015.07.02 23:30 更新 : 2021.01.30 21:17
このクルマに乗ってもっとも感動したのは、CVTを使用せずにコンベンショナルなトランスミッションを用いている点だ。
このおかげでごく普通のクルマのように加速していくのだ。BMWは ‘ごく普通’ であることがeDriveにとっていかに大事かがわかっているようだ。モーターのアシストが穏やかなのもこれが理由なのだろう。
ただ、電気の力のみで走行すると、キャビン内部に電気モーターが発するわずかな高音が入ってくることからハイブリッド車に乗っていることは知覚できる。
BMWいわく、80km/hを超えるとガソリン・エンジンがキック・インするのだそうだ。
乗り味は12ヶ月前のテスト時よりもかなり磨きがかかっていると感じる。コーナリング時の身のこなしにはキレがあり、広い速度域でも姿勢はかなりフラットだ。
タイトなコーナーに差し掛かった際の、神経質になる一歩手前のダイレクト感もいい。高速域の安定感も十分満足に値する。
‘Max eDrive’ モードを使用すれば、エンジンとモーターからのパワー・ソースを両方使用することができる。スピードを得ることがきるのはもちろんのこと、FFでは得られない安定感を得られる点も魅力だ。最新のパート・タイム4WDに似た感覚がある。
ややシート・ポジションが高くなっているが、この安定感のおかげで不安になるような感覚は付きまとわないのもいい。
総じて印象はとてもよく、どちらかというとごく一般的な前輪駆動車に乗っているような印象(安心感)であった。バッテリーのみの走行も何事もなかったかのようにこなすおかげで、筆者ならば常にeDriveモードに固定して走るだろうと思った。