ポルシェ・ボクスター・スパイダー
公開 : 2015.07.03 23:50 更新 : 2017.05.29 19:04
かなりの高い評価を得たボクスターのシャシー。これに加えて軽量化とパワー増強が施された。高い、けれども最高に楽しい。
■どんなクルマ?
おそらく読者の多くは先代のボクスター・スパイダーのことをよく覚えているはず。
開閉がとても面倒なうえ、見た目も醜いキャンバス・トップを組み合わせていたのだが、このおかげで80kgの軽量化に成功していたあのクルマのことを。
エンジンも基準車と異なったものを使用していた。ケイマンSの3.4ℓフラット6をベースにするこのエンジンは、標準のユニットよりも熱狂的に回るよう躾がなされていた。
パワーはわずかしかアップしておらず、なおおかつシャシーが引き締められていたにもかかわらず、エンジンのもてるすべてを引き出すことができる点が、先代のボクスター・スパイダーのチャーム・ポイントだったのだ。
そして5年後。ポルシェはまず、おなじ過ちを犯さないことを決めた。
第1に、幌は自動開閉式になった。ケイマンに乗るのとおなじ感覚でボクスター・スパイダーに乗れるのだ。
そして第2に、911カレラSが使用する3.8ℓフラット6をベースにすることに決めた。ケイマンGTSにおける ‘成功体験’ を利用することにしたのだ。