マクラーレン570S、開発秘話
公開 : 2015.07.03 22:55 更新 : 2021.03.05 18:51
「アイドリングのまま放置するのは、エンジン・ベイが最大限の熱を帯びた際の許容量を調べるためです」 と答えてくれたのは、車体開発チームのトップであるジェフ・グロース。
「変色や変形にかかわる材料の安定性をチェックしなければなりません。それにオルタネーターやエアコン、コンプレッサー、油温をトランスミッションやエンジン、クラッチ、冷却システムのためにチェックしています」
570Sプロトタイプにとって、熱間テストは、もっとも過酷なもののひとつであると同時に、販売のゴーサインが出るか否かが分かれる、大変重要なテストなのだそうだ。
グロースは、いまやマクラーレンの基礎となった12Cの開発をしていた頃を思い出し「何度かローンチ・コントロールを試みた直後、クラッチが壊れたこともありました。まぁ “1日中ローンチ・コントロールで発進しても壊れないようにする” という目標も常軌を逸していますけれど……」
重量級のトレーラーをプロトタイプの後部に繋げ、低速で牽引するというテストもある。これは発進と停止を繰り返す日常での使用を考慮したものなのだそうだ。