フィアット500のフェイスリフトを公開
公開 : 2015.07.04 22:50 更新 : 2017.06.01 02:09
フィアット500にフェイスリフトが施され、その写真が公開された。フィアット自身は、今回のフェイスリフトをマイナーチェンジとは呼ばずに、ニュー・モデルと呼んでいるが、スタイリングに小さな変更がされているものの、そのディメンジョンなどはフェイスリフト前のものと全く同一である。しかし、フィアットは、この “ニュー・モデル” に施した改良点は1,800にもなるとアナウンスしているのだ。
もちろん、その全体的な印象はそのままだが、まずフロントはヘッドランプの下に配置されたLEDのデイタイム・ランニング・ライトとリスタイルされたグリルが特徴だ。また、ヘッドランプもフェイスリフト前よりもよりスラントしたものとなり、台形のロワ・グリルの中にはロワ・ライトが配置される。そして、そのロワ・グリルの両側にはクロームの “ヒゲ” が付けられている。
リア・スタイルはリング状のストラクチャーを持ったリスタイルされたライト・クラスターが与えられた。まが、リア・フォグ・ライトとバック・ライトの位置も変更され、クロームまたはブラックで縁取られたものになった。大きなクロームのトランク・ハンドルはそのままだ。
この他、15インチあるいは16インチのホイールも新しいデザインとなり、ボディ・カラーも新色のコラロ・レッドとオペラ・バーガンディを含む13色となっている。また、ボディ・ペイントには “セカンド・スキン” というオプションも用意される。これは、パターンやデカールや、あるいは2トーン・ペイント効果をボディに与えることができるというものだ。
インテリアではUコネクト・インフォテインメント・スクリーンがすべてのモデルに標準で装備されるようになったこと。更に上級トリムのラウンジにはタッチ・スクリーンがスタンダードとなる。Uコネクト・システムは、ブルートゥース、AUXイン、そしてUSBソケットが標準で、ラウンジ・トリムにはフィアット500に初めて装備されるUコネクト・ライブ・サービスも採用された。このサービスはアンドロイドやアップルのスマートフォンに接続が可能で、スマートフォンとの電話接続はもちろん、音楽、インターネット・ラジオ、フェイスブック、ツイッターなどとも連携する。また、UコネクトTomTomナビゲーション・システム、DABラジオも利用可能だ。
ステアリング・ホイールは、新しいボタン配置とクロームの加飾が施され、ラウンジにはドライビング・データを表示させる7インチのインストルメント・クラスターがレイアウトされる。
この他、インテリアの変更点として、新しいシートがある。9色のカラー・コンビネーションが用意された新しいシートは、よりエルゴノミックに優れた素材で、快適性をアップさせた他、リア・シートへのエントリーも向上しているという。また、その防音処理もフェイスリフト前よりも高いものとなっている。
今回フェイスリフトが施されたのはハッチバックとコンバーチブルで、アバルトなどには適用されない。トリムは、ポップ、ポップスター、ラウンジの3種類。ベーシックなポップは、ステアリング・ホイール・コントロール、LEDデイタイム・ライニング・ライト、Uコネクト・システムが標準。ポップスターは、エアコン、クローム・プレート・ドア・ミラー、アロイホイールなどが標準。そして、ラウンジは、パノラマ・ガラス・サンルーフ、本革巻ステアリング・ホイール、パーキング・センサー、クローム・プレート・フロント・グリルが標準装備される。
ヴィンテージ・スタイルのホイール、クローム・ルーフ・ディテール、リア・ルーフ・スポイラー、クロム・エフェクト・カラード・ドア・ミラー、スキーやスノーボード用のテールゲート・ラックなどはオプションとして用意されている。
パワー・ユニットは、CO2排出量や燃費が若干改善されているが、そのラインナップは基本的に同一だ。
0.9ℓのガソリンは、85psと105psという2つのチューン。前者はCO2排出量が90g/kmで、燃費は26.3km/ℓだ。
最も燃費の良いのは95psの1.3ℓマルチジェット・ディーゼルで、ユーロ6のエミッション規制をクリアしているだけでなく、CO2排出量も6g/km向上した89g/kmとなった。
この他、69psを発揮するナチュラル・アスピレーションの1.2ℓガソリンもラインナップに加えられている。これは99g/kmのCO2排出量を持つ。
フィアットは、サスペンション・セッティングにも手を加えたとしており、特に快適性とハンドリングの向上がなされたとコメントしている。
価格は£10,890(208万円)からと、現行モデルより僅かに£200(3.8万円)高いだけというもので、実質的にはほぼ変わりないものとなっている。