一方の90psのターボ・エンジンは生き生きとした心地よいサウンドを奏でる。おかげで6000rpmから始まるレッドラインまで、ついアクセルを踏み込んでしまう。

ただ、13.8kg-mの最大トルクが発生するのが2500rpmであり最高出力が発生する5500rpmとはかけ離れているため、エンジンの美味しい部分を引き出すには、相応の努力が必要だ。

0-100km/hタイム=11.9秒という数値が示すように、静止状態からの加速はさほど速くは感じないが、インギア時のパフォーマンスはシティ・カーを名乗るだけのことはある。街中でもスイスイと、そしてグイグイと加速していく。

反面、モータウェイの追い越しなどは、フォーフォーの得意科目ではない。120km/h巡航は不可能ではないが、毎日やってみたいとは思えない。

ステアリングの重みには不満がなく、想像よりもクイックに仕立てられている。一方タイヤはハードなコーナリングには適さず、ブレーキ・ペダルはぶかぶかとしすぎている印象だ。

フロント・シート周辺のスペースはたっぷりと確保されており、頭上、足元ともに窮屈に感じることは全くない。シートは快適な類ではあるものの、ややフラットに感じ、もう少し横方向からサポートしてくれたらいいなと思った。