メルセデス・ベンツCクラス・クーペ
公開 : 2015.07.14 23:50 更新 : 2017.05.13 12:50
カモフラージュゆえ、写真ではわかりにくいかもしれないが、手で触れてみるとテール・ライトの意匠も変わっており、それにともないリア・バンパーの形状や台形のテールパイプもクーペ専用のものになっていることがわかった。
少し離れてみると、頭に浮かぶのはSクラス・クーペの外観である。特にリア周辺は、Sクラスと見間違えるほど両者が似通っていると感じた。
“単に後部のドア2枚を省略し、上屋を斜めにしただけではなく、クーペにすることによってスポーティネスを際立たせたいと思った” と説明するのはメルセデスのエンジニア。たしかにインテリアを見ると、クーペのための独自の開発がなされていることがわかる。
シェル型のフロント・シート(ヘッドレスト一体型)はマウント位置が20mm下げられているのだそうだ。クッション素材も引き締められ、横方向のサポートもセダンより強力になっている。
ピラーレス風のデザインを施すためには、シートベルトの取り回しも変える必要があった。シートに腰を下ろすと肩の位置にシートベルトがスッとせり出てくるモーター駆動のギミックをCクラス・クーペにも採用するのはコストの観点から考えると頭の痛いことではあるが、デザインを優先させた末の判断だったという。
フロント・シートから後を振り返ると、後席はセンター・コンソールを境に独立した2座になっていることがわかる。下方向に押し込まれたルーフラインの下でも極力窮屈に感じずに済むよう、シート位置は内側に寄せられ、前方向に移動させたのだそうだ。