スペイン発スーパーカー、ADトラモンターナ
公開 : 2015.07.15 22:50 更新 : 2017.06.01 02:09
スペインのスーパーカー・メーカー、ADトラモンターナは、9月にイギリスはオックスフォードシャーのブレナム宮殿で行われるサロン・プライブ・コンクール・デレガンスで、英国デビューを果たす。このイベントで、ADトラモンターナは、クローズド・トップのトラモンターナRを展示する予定だ。
このトラモンターナRは、サーキットに焦点を絞ったモデルではあるが、合法的に一般道を走ることも可能。エンジンは、最高出力720psを持つメルセデス製の5.5ℓツインターボV12か、600psのアウディ製の5.2ℓノーマル・アスピレーションV10を選択することができる。更に、メルセデス製のV12は、550psにデチューンしたものも選択できる。パフォーマンスは、0-100km/hが3.6秒、そして最高速度は300km/hだ。
このトラモンターナRの上に位置するのが、ミッドレンジ・モデルとなるXTRだ。これは0-100km/h加速が3.3秒以下、そしてトップ・スピードは325km/hになるという。
更に、トップ・モデルとなるXTR-GTは、850psのパワーを持つV12を搭載する。
ギアボックスは6速シーケンシャル・トランスミッションが標準で、将来的には8速のシーケンシャルをオプションで用意する予定だ。
イタリア製のカーボンファイバー製のライトウエイト・タブが基本ストラクチャーで、乾燥重量は1350kgとなる。なお、どのモデルもカスタマーのオーダーに応じることができるという。
トラモンターナは、そのスタイリングに賛否両論があることを認めている。特徴的なのはその着座位置で、センターにドライバーが座り、その後ろにパッセンジャーが座るタンデム方式だ。インテリアは、カーボンファイバーとレザーのトリムで、デジタル・ディスプレイがレイアウトされる。
ライバルとなるのは£125,000(2,400万円)のBACモノが上げられる。但し、BACモノは、310psの2.5ℓ4気筒マウンチューンを搭載する580kgというライトウエイト・スポーツなので、ジャンルが多少異なるかもしれない。
このトラモンターナは、スペインのバルセロナにある元F1エンジニアで行なわれ、オーダーから完成まで6〜8ヶ月の期間を要する。また、現状のファクトリーでは1年につき最高11台の生産が可能だという。なお、最初の年度で英国では3台を販売したいという意向だ。
価格は、トラモンターナRで€350,000(4,800万円)+税、そしてXTRでは€425,000(5,620万円)+税だ。
英国における開発の責任者であるシャミ・カルラは、「好みのはっきりわかれるクルマだろう。私が好きでのあなたが嫌いという可能性は充分にある。しかし、誰もがその姿にハッとするに違いない。」と語っている。
トラモンターナは、将来的には更なるスーパー・モデルを考慮している。メルセデス製のV12を1000psにまで引き上げたパワー・ユニットを搭載するモデルで、ライバルはずばりマクラーレンP1 GTRだ。トラモンターナによれば、その開発が可能かどうかは、今後の売り上げにかかっている、という。