マクラーレン675LT
公開 : 2015.07.22 23:50 更新 : 2017.05.29 19:10
ロング・テールといえども、650Sに比べると全長は3cm長くなっただけだ。フロント・スプリッターは専用品。リア・ウイングは50%大きくなり、アンダーボディやサイドの造形も強化されている。結果、650Sよりも40%大きいダウンフォースを発揮するのだそうだ。
軽量化も、675LTを語るうえでは重要なキーワードとなる。カーボン・パーツを見直すことによって650Sよりも100kg軽量に、最終的には1320kg(乾燥重量は1230kg)に達した。
うちわけはトリム内の軽量化が全体の8%、配線まで見直すことにより3kg軽くなっている。さらにフロント・ガラスは0.5mm薄くなり、エンジン・カバーはプレキシガラスになっている。
まだまだ数字の話はつづく。
コンロッドは単体で11%軽量になり、アップシフト時の点火ストラテジーも見直すことによってエンジンのスピード・チェンジ比も55%速くなった。
ステアリングはP1よりもクイックになっており、スプリング・レートはフロントが27%、リアが60%高められている。フロント・タイヤのグリップも6%増しだ。
これらすべてが、敏捷かつレスポンスの優れる愉しいキャラクターへと繋がっている。モダン・マクラーレンに似合わぬ無邪気さと表現しても良さそうだ。
たとえば、これまでのマクラーレンにはローンチ・モードがあるにはあったが、あくまで効率的にスタートをキメるためのものだった。
675LTは違う。マッシブな、長い長い、煙をいっぱいに舞わせながらの全力疾走を行うのだ。