第2世代のアウディQ5、最初のスクープ・ショット
公開 : 2015.07.24 22:50 更新 : 2017.06.01 02:09
BMW X3、ボルボXC60、そしてメルセデス・ベンツGLCなどのライバルにあたる第2世代のアウディQ5がテストされている風景を初めてキャッチすることに成功した。このミドルサイズのSUVは、2016年の最終四半期の発売を目標に、かなり深いカモフラージュが施されているプロトタイプの状態でのテストが行なわれている最中だ。
コンテンポラリーな新しいルックスと、ハイクオリティなインテリア、そしてインフォテインメントのコネクティビティ・ファンクションを特徴とし、プラグイン・ハイブリッド・モデルと、ハイ・パフォーマンスなRS Q5もラインナップに加えられる予定だ。
最新のA4との関連性も強いQ5は、2008年にセールスを開始した第1世代のQ5よりも100kg以上軽く、設計自体もゼロから初められている。まだ公式な数値は当然ながら一切公表されてはいないが、後輪駆動のエントリー・モデルで、1620kgほどの重さだという。この軽量化の鍵となるのは、新しいQ7やA4に使われている最新のMLBプラットフォームの進化によるところが大きい。この新しいMLBプラットフォームは、初期のMLBに対して高張力鋼板と鋳造アルミニウムの使用率が多いのが特徴。初期のMLBから7年を経たプラットフォームであるが、その7年間に間に軽量化だけでなく、高剛性化も成し遂げている。
今回キャッチされたプロトタイプは、全長が4700mm、全幅1950mm、全高1650mmと、ほぼ現行モデルと大きな差はない。ホイールベースは現行の2810mmより僅かだが増大すると思われる。これにより、ブート・スペースの拡大はもちろん、リアのレッグ・ルームとショルダー・ルームの増大にも寄与することとなる。ブート・スペースは、具体的な数字は上がってこないが、現行の540ℓよりも拡大される見込みだ。
アウディのデザイン責任者であるマーク・リヒテは、Q7よりもいかめしいスタイリングをQ5に与えたようだ。張り出したホイールアーチと、大きなホイールハウスは明確で、クラムシェル・スタイルのワンピースのテールゲートに統合されたテールランプを持たされている。
新しいA4と同様にインゴルシュタットの関係者によれば、標準のヘッドランプはバイ・キセノンだが、オプションとしてLEDとLEDベースのマトリック・ユニットが組み合わされたものが用意されるという。
インテリアは、第3世代のTTではじまり、最新のQ7やA4でも使われてるコンテンポラリーなダッシュボード・デザインが採用されている。ユーザーは3つのコントロール・システムを選択可能で、スタンダードとして7.0インチ・モニターとロータリー・スイッチを備えたMMI、トップ・モデルは8.3インチ・タッチ・モニターとロータリー・ダイヤルを備えたMMIプラスが用意される。また、A4同様にNvidia製のTegra30チップセットを2個備え、ひとつはオプションの独立したアクティブ・インストルメント・ディスプレイのために、そしてもう一つは7.0インチ・ナビゲーションに映し出されるGoogle Earthと連動するために使われる。
この他、3Dカメラ技術を利用したドライバー・アシスタントも様々用意される。
新しいQ5は、当初4気筒およびV6のガソリン、ディーゼルがリリースされる。エアロダイナミクスを0.30に抑えたことによって、第1世代と比較すると最高15%もの燃費の向上が図られているという。
V6ガソリンは、コード・ネームKoVoMoというネーミングで、ポルシェとアウディが共同して開発しているものだ。一方、ガソリンの4気筒およびディーゼルの4気筒、V6は、アウディA4からそのまま移植されると予想される。
プラグイン・ハイブリッドもデビューには間に合わないが、追加設定される予定。2.0ℓの4気筒ガソリンと、2台のモーターを組み合わせたものが計画されえちる。このハイブリッド・システムは2014年のデトロイト・モーターショーに登場したオールロード・ステーションワゴン・コンセプトで既に発表されているもので、モーターのみで50kmほどの走行も可能だという。
更に、ハイ・パフォーマンス・モデルとしてSQ5も予定されている。このモデルは、現行のSQ5の3.0ℓV6を基本的には使用するが、パワーは310psから330ps程度にまでアップされているという。
そして、現行のQ5にはない本当のハイ・パフォーマンス・モデル、RS Q5もラインナップに加わるかも知れない。これは3.0ℓツインターボV6を搭載し、パワーは507psになるという。
駆動方式は、クワトロ・システムが採用されるが、4気筒のガソリンとディーゼルについてはRWDも提供される。ギアボックスは、エンジンによって6速マニュアル、7速デュアル・クラッチ、8速オートマティックが組み合わせられる。
サスペンションは基本的にA4からの流用で、リアには最新の5リンク・サスペンションが与えられ、スティール・スプリングとアダプティブ・ダンパーも採用される。またオプションとしてセルフ・レベリングを持つエア・サスペンションも設定される。
生産はドイツ本国のインゴルシュタットと共に、メキシコのサンホセ・チアパの新しいアウディの工場でも行なわれる予定。また、アッセンブルは中国の長春と、インドのアウランガーバードでも行なわれる計画だ。