ジャガーXE2.5ポートフォリオ
公開 : 2015.07.28 23:50 更新 : 2017.05.29 18:37
ガソリン・エンジンはひとまず2.0ℓ直列4気筒ターボ、3.0ℓ V6スーパーチャージャーともに従来改良型となる。
安全装備の類は、レーダーを使ったアドバンスト・セーフティも含めて、このクラスの水準に達しているが、ASPC(オール・サーフェス・プログレス・コントロール)だけはあまり聞きなれない独自技術。
これは本格SUVでよく見られる走破性優先制御を絡めた ‘超低速クルコン’ である。いうまでもなく、同門のランドローバーからの転用技術だ。
■どんな感じ?
企画初期段階から3シリーズ、Cクラス、A4というドイツ御三家を強く意識して開発されたXEのボディは、同じ後輪駆動のライバルと比較して、幅広くて低い。
そしてキャビンが後退して見える猫背なプロポーションも、従来型のXFサルーンにFタイプのエッセンスを混ぜたようなお約束のデザインである。
そのプロポーションから想像されるとおり、後席は広いほうではないが、ホイールベースも長めにとられているので、わずかにお尻を前にずらすような座り方をすれば、身長180cm級が4人乗っても明確な不足はない。
運転席も意識的にタイトな意匠である。今回の試乗車である ‘ポートフォリオ’ は、2つのチューンがある2.0ℓの高性能なほうで、内外装備は最も上級となるグレード。ダッシュボードまで丁寧なレザー張りとなるが、その処理もドイツ系ほどシャープではなく、どことなくハンドメイドの薫りを残したのも意図的なものだろう。