ジャガーXE S vs BMW 340iスポーツ

公開 : 2015.08.06 23:40  更新 : 2017.05.29 19:32

第1章:BMWの反逆

3シリーズがAUTOCARのロード・テスト・ランキングのトップに君臨したのは3年前のこと。それ以降、メルセデス・ベンツのCのクラスを始めとする新しい実力者が次々に姿を現した。

そこでBMWは、数種類の新しいエンジンを投入、ギアボックスもこれまでのものを総入れ替えした。サスペンションも同様に見なおされ、インテリアの質感も高まった。外観も細やかに手が入れられた。

もっとも重大なニュースといえば、1.5ℓの3気筒ターボ・ディーゼルが加わった点だろう。極めて優秀なこのエンジンはあたらしい318iに搭載され136psを生みだす。CO2排出量が少ないのも魅力だが、運転好きをも唸らせられるのも特長である。

ここからピラミッドの頂点へ向けて、まずは320dがある。出力の違いによって数種のグレードに別れる。この次が4気筒のガソリン・エンジンを載せた251psの330i。328iの後継にあたる。

330dと335dがターボ・ディーゼル・レンジのトップにあたる。パワートレインに関しては大きくは変わっていない。

ガソリン・レンジのフラッグシップにあたるのは(M3は置いておいて)340iと呼ばれるモデルだ。こちらはツイン・スクロール・ターボを組み合わせる3.0ℓのストレート6を搭載。最高出力は20psアップの327psに及び、最大トルクは5.1kg-mの向上を果たした。

しかしながらXE Sの数字を並べると、途端にBMWは劣勢になってしまう。3.0ℓスーパーチャージドV6エンジンは340psを生みだすからだ。

ただしトルクを考慮にいれれば話は別。両方が45.9kg-mを生みだすのだが、XE Sは4500rpmまで待たなければならないのに、340iはわずか1380rpmという回転域で湧きあがるからだ。

それにBMWは価格を上げることなく、乗り心地とハンドリングを改善している。このモデルからは、サスペンションはボディの5箇所にマウントされているのだ(先代は3箇所)。

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