ヴォール05

公開 : 2015.08.10 23:40  更新 : 2017.05.29 18:28

外観もとても美しい。イタリアのデザイン・ハウスが打ち出した、ジュネーブ・モータショー用のコンセプト・モデルだといわれても、すっかり信じてしまうほどだ。

キャビンは外装から想像するよりもずっとスパルタンであるが、ドライビングに集中できる環境といえ、仕上がりもすこぶるいい。

メーターはモノクロのデジタル・ディスプレイとなっており、センター・コンソールはスリムな形状。トグル・スイッチ、ウインカー、ヘッドライト、イグニッションを含む最低限のボタンが行儀よく並んでいる。

ほっそりとしたシートは十分に座り心地がよく、しっかりとサポートしてくれる。良好なポジションを見つけることも難しくない。

ただし約190cmの筆者だと、足元のスペースは少しだけ制限されることになる。またヘルメットがリアのロール・オーバー・バーに当たりやすく、クラッチ・ペダルの左側にスペースがないのもちと辛い。

しかし心配する必要はない。なぜなら、ヴォールの初期ロットはほとんどがワンオフに近い形で製作されるため、オーナー専用の調整もできるからだ。

クラッチ・ペダルはおどろくほど軽い。少しだけ速度を増せば、アシストなしのステアリングは適切な重みになる。

フロントのウインド・プロテクターはきちんと機能する一方、風の巻き込みは80km/hを超えたあたりからやや強くなる。ヘルメットを被っている状態であれば、決して平穏とは言いがたい。

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