アストン・マーティン・ヴァンテージGT12
公開 : 2015.08.12 23:50 更新 : 2017.05.29 18:20
減量に関してはかなりシリアスに力が注がれ、リアのクオーター・ガラスやサイド・ガラスはプラスティック製に置き換えられた。その結果100kgの軽量化に成功。乾燥重量は1565kgに至った。
ボディ単体では20kg軽い。トランク部分にピクニック・テーブルのようなウイングがついたことを考えれば、まずまずの成果である。
ウイングは新しいリア・ディフューザーとスプリッターと協力してダウンフォースを高める。結果、最高速度はV12ヴァンテージSの298km/hから330km/hへと更新された。
内装の軽量化はエクステリアを見るよりもわかりやすい。レザーをはじめとするあらゆる内装材はほとんど消え失せ、カーボンのレイヤーが剥きだしだ。それ以外の部分にはアルカンターラが張り巡らされる。
ステレオやナビこそ残っているものの、あとはどこからどうみてもレーシング・カーなのだ。
パワー増強も抜かりはない。スタンダードなV12ヴァンテージSは573psであったのに対してGT12が搭載する5.9ℓ V12は600psを叩きだす。
ジオメトリーを修正したマグネシウム製のインレット・マニフォールドや19kg軽量になったチタン製エグゾースト・システムのなせる技だ。
0-100km/hタイムは0.2秒短縮の3.5秒に。‘たったの’ 0.2秒に感じなくもないが、フロントにエンジンを搭載し、リアを駆動するクルマのトラクションを考えればまずまずの数字である。
7速のロボタイズドMTのキャリブレーションも変更され、変速スピードも速くなっている。