ジープ・チェロキー2.2マルチジェット200 4WD
公開 : 2015.08.12 23:40 更新 : 2017.05.29 18:34
■どんな感じ?
エンジンをかけてみると、力強いサウンドが聞こえてくる。この時点でこれまでのユニットよりも魅力的なのではないかと期待がもてる。
右足に力を入れてみると一瞬のラグが生じたのちに2500rpmのスイート・スポットまでトルクを積み上げる。日常域ではなんの問題もなさそうだ。
カントリーサイドの一般道における追い越しだってなんのその。アクセルをそっと踏んでやれば、落ち着いたクルージングも可能だ。
パワートレインもとても洗練されている。キャビンにはほんのわずかな振動が伝わってくるのみであり3500rpmより下の回転域では耳障りな音は聞こえない。
これまでの右ハンドルのモデルは、ブレーキ・サーボを左に残したままだったため、ブレーキ・フィールには違和感たっぷりだったが、今回はそんなこともまったくない。
今回テストを行った車両は左ハンドルだったため、右ハンドルのポジションは後ほどチェックする予定だ。
9速オートマティックに関してまず気づかされるのは、ギア・チェンジのなめらかさである。決してシームレスではないのだが、動作はつるりとなめらかなのだ。残念なのはマニュアル・モードにした時だ。パドルを引いても、実際にギア・チェンジをするまでにかなり待たされるのだ。車両側に変速を任せたほうがいい。
ミドル・サイズのSUVは、‘ささやかな’ オフロード性能しか持ちあわせないのが常だが、そんななかでもチェロキーの力量はなかなか侮れない。
乗り心地は大部分の領域で落ち着いている。しかしながら瞬間的に大きな入力を受けると、室内にはドスンと衝撃が伝わる。またうねりをともなうコーナーでは、明確にボディが揺れ動く。そこからボディが落ち着くまでは、一瞬の待ち時間が生じる。