メルセデス-AMG C63クーペの写真を入手
公開 : 2015.08.18 22:40 更新 : 2021.01.30 21:38
これは、メルセデス-AMG C63ク―ペがはじめてリークされた写真だ。来月後半に開催されるフランクフルト・モーターショーで公開される予定で、リア・ビューの写真からは、サルーン同様にトップ・モデルとしてはC63 Sがラインナップされることもわかる。
ベースとなるC63クーペも、フランクフルト・モーターショーで、サルーン、エステートに次ぐ第3のCクラスのボディ・スタイルとしてベールを脱ぐことになっている。それと同時に、AMGバージョンも公開されるというわけだ。
トップ・モデルのC63 Sクーペは、510ps、71.4kg-mを発揮する4.0ℓツインターボV8を搭載し、スタンダードなC63は、476ps、66.3kg-mを発揮する4.0ℓツインターボV8を搭載する。
価格は発表されていないが、日本市場でのサルーン・バージョンのC63が11,950,000円、C63Sが13,250,000円という価格に当然プラスされるものと考えられる。
後輪駆動用のプラットフォームとドライブライン、エレクトロニック・アーキテクチャーはサルーンと共有する一方、サスペンション・チューンはクーペ専用。弾性特性、重心位置、キャンバー・レート等を含むシャシー関連の数値までもがクーペ専用になることを、AMGのエンジニアはAUTOCARに明かしてくれた。
既に高い評価を得ているC63サルーンであるが、クーペになることによって更なる高評価を期待できそう。
内部関係者は「われわれは、C63クーペがこのクラスの基準になるという自信があります。特にパフォーマンスはこれまでよりも飛躍的に向上することになるでしょう」胸を張っている。
先代のC63クーペが使用していた油圧ステアリングはエレクトロメカニカル・ステアリングに変更しており、標準で機械式ロック・ディファレンシャルが、Sには電子制御のディファレンシャルが組み合わされる。
エンジンはAMG製のM178型。C63サルーンと共通だ。この4.0ℓ V8ユニットはAMG GTが使用するM177型と直接的な関係性をもつ。バンク角は90度であり、シリンダー・バンク内側の高い位置に挟まるようにしてターボチャージャーが設置される。最高出力は476ps、最大トルクは66.2kg-mだ。
C63 Sクーペの場合、ブースト圧が高まり、最高出力と最大トルクはそれぞれ510psと71.4kg-mを発揮する。ちなみに先代のC63クーペの自然吸気の6.2ℓ V8ガソリン・エンジンは454psと61.1kg-m。パフォーマンス・パッケージは487psと61.1kg-mだった。
トランスミッションはAMGによって煮詰め直された7速スピードシフト・オートマティック。変速を素早くするためにトルコンから湿式のクラッチに置き換わった。ギアボックス、ダンパー、スロットル、ステアリングはコンフォート、スポーツ、スポーツ・プラス、インディビジュアルの4種類によって切り替わる。C63 Sにはレース・モードも追加される。
パフォーマンス強化に対応するために、外観も先代より勇ましくなっている。特にリアは横方向に大きさが増し、逞しさが表現されている。
フロントの意匠はC63サルーンとほとんど同じであるが、フロント・ガラスの位置はかなり後方に下がっている。傾斜角度も大きく寝そべるかたちになっており、リア・ウインドウも同様になめらかにトランクに接続される。ドアはフレームレスとなり、ブート・デッキは短い。ディフューザーや4本出しのクローム・テールパイプがつくのもC63ならではだ。
ドイツのアッファルターバッハで既に開発が始まっているC63サルーンにも同様のモディファイが施される予定。
装備が充実しているにも関わらず15kg軽くなっている点も注目ポイントだ。MRAプラットフォームを採用し、シャシーやドライブラインのアルミの使用率を増やし、フロアパンに熱間成形の高強度鋼を使用することが功を奏しているようだ。
内部関係者いわく、軽量化と出力強化を施したおかげで0-100km/hタイムは4.0秒近くになるとのことで、最高速度は300km/hに及ぶようだ。
M4もC63も250km/hでリミッターが介入するが、M4の公表値である0-100km/hタイム=4.1秒を切る可能性は高い。