ホンダ・シビック・タイプR
公開 : 2015.09.30 23:55 更新 : 2017.05.29 19:09
■乗り心地とハンドリング
“トルク・ステアに対する処置は、十分である” ― マット・ソーンダース (ロードテスト編集補佐)
サーキットのラップ・タイムに関して長々と述べるのはあまり好きではないが、ホンダはタイプRの開発をするにあたって、ノルドシュライフェのラップ・タイムをかなり重要視したとのことなので、今回はMIRAサーキットのタイムをあえて取りあげたいと思う。
ドライ・コンディションにおいてタイプRがマークしたのは1分16秒2。タイプRよりも速い4WDのメルセデス・ベンツA45 AMGが1分16秒4であったことから、目覚ましい結果だといえる。
ちなみにわれわれが長期使用テスト車として購入したルノー・メガーヌ・トロフィー(オプションのオーリンズ・ダンパーつき)は1分15秒7。この前までノルドシュライフェのFF車部門のトップであったセアト・レオン280クプラは1分15秒4である。
MIRAサーキットでは、タイプRがトップ・タイムを出すことはできなかった。
代わりに、他の競合と比べると乗り心地はわずかながらにいい。ただし、決して苛立つほどではないが、一般道では明確な突きあげがあるため注意が必要だ。
われわれならば、もっと硬派な仕立てにしてあと0.5秒くらいラップ・タイムを短縮することを望むのだが、多くの人は、乗り心地の硬質さに嘆くことになるだろう。