■「買い」か?

“速く、刺激的ではあるが、悪い面も多い。カルト的なファンならば買う。そんなクルマである。” ― マット・プライヤー (ロードテストエディター)

Good：刺激的なエンジン、デフ起因の粘りづよさ、偽りなき速さ
Bad：シャシーほど魅力的でないステアリング、賛否がわかれるルックス、+Rモードの酷い乗り心地

永遠につづくかと思われた新型タイプRの発表への待ち時間は終わった。

しかし、ようやく生まれた新型は、良いところと悪いとことがはっきりしているのがただただ残念だ。

悪目立ちするうえ、スペックも過剰。音が煩く、いかなる時でもターボ加給が施されていることが手にとるようにわかるのだ。

たしかにタイプRというブランドをワンランク上のレベルに引きあげていることは間違いないが、日常域でも、攻め込んだ時でも、もっとも優れたホット・ハッチとはいいがたい。

もう少し安価で、もう少しソフト、けれどもとても楽しく、味わいがあるホット・ハッチ。それがシビック・タイプRの本来の姿なのでは? と思う。

決して、乗ったすべての人が褒めるクルマではない。タイプRフリークのあいだで盛りあがるクルマである。あなたがタイプR信者だといいのだが……。