アウディQ7
公開 : 2015.08.25 23:53 更新 : 2017.05.29 18:14
■プロローグ
“欧州や北米で売れて売れて売れまくった先代は、最新世代にとって圧倒的に有利な基礎を築きあげた” ― マット・ソーンダース (ロードテスト編集補佐)
10年前、アウディはSUVを作っていなかったが、クワトロの名をもつ4WDシステムに関するノウハウをたっぷりともちあわせていた。
ならばどうしてSUVを真っ先に作らなかったのか。意図して作らなかったのではなく、当時、そんな発想そのものがなかったからである。
そこからモデル展開の多角化がはじまった。5枚のドアをもつA3スポーツバック、スーパーカーであるR8、そしてオリジナルのQ7などがその例である。
先代は販売開始と同時に欧州や北米でまたたく間に売れた。Q7がデビューしてからというものの、アウディにとってSUVは無くてはならないものとなったのだ。
そこでアウディはQ5やQ3といった、一回り小さいSUVの投入をひらめく。こちらもまたたく間に売れた。きらびやかなサクセス・ストーリーの一丁あがりである。
さらに成功を追い求めたアウディは、テスト車である2代目のQ7の開発を決めた。プラットフォーム、パワートレイン、シャシーはすべて最新のものとすることも。
アウディ(そしてポルシェ、ベントレー)がベースとするMLB-エボ・プラットフォームを使用する最初のモデルもこのQ7である。
軽量化、エアロダイナミクスの向上、経済性の底上げ。これだけに終わらず、より高級に、より優れたハンドリングも実現させているようだ。
どうやらアウディは、Q7になみなみならぬ情熱を注いでいる様子。ならば先代よりもさらにいいクルマなのだろうか? 包括的なテストを開始する。