■「買い」か?

“このクルマに乗るとメルセデスのSクラスを思いだす。あらゆる面をブラッシュアップしながらも、いい意味で超現実的なクルマであるSクラスのことを” ― マット・ソーンダース (ロードテスト編集補佐)

Good：大幅に洗練された内装、極めて高いマテリアルの質感、多くのSUVよりもゆとりある室内
Bad：アシスト過多なステアリング、ありきたりのハンドリング、期待できないリセール・バリュー

大幅な減量を果たしたうえ、サステナビリティを底あげした最新のQ7。レンジローバー・スポーツに向けられたライバルである。

お互いに軽く、素早く、速く、そして経済的になっているだけでなく、装備を充実したものにし、テクノロジーと高級感を融合させている点が共通している。

しかし、運転して楽しく、オフロードでも頼りがいがあるハンサムな2台には、もちろん明らかな違いもある。

Q7はかなり実用的で称賛に値するほどパワフル。それに完璧なマナーと、大聖堂を思い起こさせる静寂に包まれたキャビンをもちあわせているのだ。

アウディは、カスタマーと多くのライバル・メーカーがどのようなインテリアを望んでいるかを知りつくしている。これが先代とライバルには不可能だった部分だ。

われわれは、もっともっと運転を楽しめるクルマを知っているが、それらを容赦なく蹴散らすことの実力をQ7が有していることも同時に知っている。