BMW 318iスポーツ
公開 : 2015.09.07 23:40 更新 : 2017.05.23 10:25
■どんな感じ?
まず最初に言っておくが、決して速くはない。同時にスロットル・レスポンスはぐずぐずしているし、1250〜4000rpmに22.4kg-mの最大トルクが立ち上がっても0-100km/hタイム=8.9秒という数値から期待するほど速くはない。
ただしこの怠惰なエンジンに助けられることもある。まず、他のディーゼルよりも静かなのだ。それにどれだけアクセルを強く踏み込もうとも、エンジンは常に落ち着いているのだ。ギア・レバーやペダルから小刻みに伝わってくる振動を除けば、驚くほどなめらかなのもいい。
オプションの可変Mスポーツ・サスペンションは組み合わされていないが、それでもコントロールのしやすさや乗り心地の良さのバランスは絶妙。低速域の乗り心地は硬質な類であることは否定しないが、高速域は申し分ない。
18インチのランフラット・タイヤと小型ユニットゆえの鼻先の軽さのおかげで、操舵感覚も実に軽やか。可変サーボトロニック・ステアリングを組み合わせないほうが、もっとフィールがよくなるが、これはこれで高速コーナリング時の重みに好感をもてる。
室内環境は、今回のリモデルによって最新のアウディA4と並ぶレベルへと進化した。また、どのトリム・レベルでもナビは標準となる。
ただしミドル・グレードにあたる ‘スポーツ’ でさえシート表皮はファブリック地となり、レザーにするには£1,295(23万円)も支払わなければならない点には注意が必要である。