ボルボV40 T3 SE

公開 : 2015.09.09 23:50  更新 : 2022.12.12 21:29

■「買い」か?

ボルボは欧州の第三の道である。ドイツ車の押しの強さも、イギリス車のスノッブさもイタリア車の弾けた感も、自分にはちょっと……と思うかたがお求めになる、ある種の控えめさが魅力だ。

T3ではATがデュアル・クラッチ式からトルコン式に変更になったことで、いっそう動きが滑らかになり、2014年モデル以前は足回りがドイツ車的に硬かったけれど、2015年モデルから‘ツーリング・シャシー’になって柔らかくなっている。

もし押し付けがましさを感じるとしたら、安全装備の類いで、前走車との距離を警告すべくインディケーターが赤く光ったり、車線のはみ出し走行を警告すべくステアリングが震度したり……ありがたいお節介をしてくださる。文句をいったらバチが当たる。

価格は3,240,000円から。テスト車は前述のようにSEなので、その500,000円高である。でもってボルボの広報車らしく、レザー・パッケージ210,000円、パノラマ・ガラスルーフ190,000円、プレミアムサウンド・オーディオシステム/マルチメディア120,000円等がのっかって来て、合計金額は4,529,000円になる。非凡なフツウのクルマ、ということで、‘買い’でしょう。

(文・今尾直樹 写真・花村英典)

ボルボV40 T3 SE

価格 3,740,000円
燃費 16.5km/ℓ
CO2排出量 129g/km
乾燥重量 1480kg
エンジン 直列4気筒1497cc
最高出力 152ps/5000rpm
最大トルク 25.5kg-m/1700-4000rpm
ギアボックス 6速オートマティック


▶ 国内初試乗 / ボルボV40 T4 オーシャンレース・エディション
▶ 国内初試乗 / ボルボV40 T5 R-デザイン

記事に関わった人々

  • 今尾直樹

    Naoki Imao

    1960年岐阜県生まれ。幼少時、ウチにあったダイハツ・ミゼットのキャビンの真ん中、エンジンの上に跨って乗るのが好きだった。通った小学校の校長室には織田信長の肖像画が飾ってあった。信長はカッコいいと思った。小学5年生の秋の社会見学でトヨタの工場に行って、トヨタ車がいっぱい載っている下敷きをもらってうれしかった。工場のなかはガッチャンガッチャン、騒音と金属の匂いに満ちていて、自動車絶望工場だとは思わなかったけれど、たいへんだなぁ、とは思った。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事