ボンネットの下には、エキサイティングな2.0ℓ 4気筒ガソリン・エンジンがおさまっている。吸気／燃焼／排気のプロセスにマイルドな変更を加えることで、先代よりも21psと2.5kg-mパワーアップしている。最高出力は381ps/6000rpm、最大トルクは48.4kg-m/2250rpmとなる。

7速デュアル・クラッチATにも改良が加えられたとのことで、この個体からは3〜7速のギア・レシオがよりショートになっている。ソフトウェアも改められ、変速スピードもさらに短縮されている。

電気油圧式の多板クラッチ4WDシステムを介してパワーを伝えるのはこれまでと同じ。ダイナミック・プラス・パッケージ(オプション)を選べば、電制のロック・デフではなく機械式にすり替わる。

ドライブラインもまたわずかながらの変更を受けており、可変ダンピング・システム(オプション)はライド・クオリティを高めている。ダイナミック・セレクト・システムと呼ばれるこれは、ステアリングやギアボックスのレスポンスを高めてくれる。

■どんな感じ?

先代でさえスピードと動力性能は高評価に値するものだったが、今回のアップグレード版はさらに高いレベルに達している。運転していて楽しいと感じられるのは、一般道でもサーキットでも共通なのだ。

特にエンジンは、このクルマの魅力を語るうえで欠かせない。ただでさえパワフルだったのに、さらに筋肉質になっている。それにローエンドのなめらかな動作、ミドル・レンジの不屈の加速力、申し分のない巡航速度など、幅広いアビリティにも心惹かれる。