ホンダ・シビック・タイプR vs フォード・フォーカスST-2
公開 : 2015.10.01 23:50 更新 : 2017.05.29 19:30
やや神経質すぎるうえに、シビックのような重みの積みあげ方に欠ける。結果的に、大事なタイミングでほんのわずかにラインをトレースしづらい時があるのだ。
電制システムは250psの2.0ℓターボを手懐けるのに必死で、シビックのようなトラクションを得られないのも減点対象だ。顕著なのは一般道を攻めた時。
タイトなインジャンクションから飛びだす時に、心踊る感触は希薄であり、どちらかというの内輪のスピンを抑えるために気を使いながらアクセル操作するのに必死なのだ。
シビックのグリップもまた、欠点なしとはいいがたい。急に前輪にパワーが流れこみ、時にトルク・ステアにも頭を抱えるはめになる。
そんな時に両者を分けるのは、コントロールのしやすさだ。シビックの場合、7000rpmまでつづくトルク・バンドと相まって、これまでの瑕疵を帳消しにしてくれるのだ。
フォーカスだって、ミドル・レンジの力強さには頼り甲斐があるが、シビックのあくまで高回転域まで回りたがるエンジンは気持ちがいい。