メルセデス・コンセプトIAAをアンヴェール
公開 : 2015.09.15 22:25 更新 : 2017.06.01 02:04
メルセデス・ベンツは、新たなスタイリングとアクティブ・エアロダイナミクス開発の方向性を示す未来志向のコンセプト・モデルを、フランクフルト・モーターショー前夜にプレビューした。
ガソリンと電気で走るプラグイン・ハイブリッド・パワートレインを搭載するこのモデルは、タッチ操作でコントロールできるインテリアを特徴としており、それらは今後のメルセデスの市販車にも実際に採用される見込みだ。
このモデルはコンセプトIAAと名付けられたもので、IAAとはフランクフルト・モーターショーの正式名称、Internationale Auto Ausstellung、略称IAAからとったものだ。4ドア・サルーンでありながら、全長が伸縮する方式を採用しており、テールを最長に伸ばすとCD値は0.19に達する。
また、エクステリアの細部は、2017年に発売を予定している第3世代のCLSを標榜するものだと言われる。
このIAAは、時速80km/hに達すると自動でデザイン・モードからエアロダイナミクス・モードへと移行する。その際に、テール部分が伸び、全長を約390mm拡大する。同時にフロントバンパーのフラップ、グリルのルーバーが展開し、ホイールアーチ周辺と車体下部の空気の流れを整流する効果がある。
メルセデス・ベンツのマーケティング部門責任者であるオレ・カレニウスは、「エクステリア・デザインに関しては、将来のモデル像をカスタマーに提示するものになっていますね」と語っている。
デザイン・モード時の全長は5040mmで、現行CLSに対して100mm長くなっている。一方のエアロダイナミック・モードは、全長が最大限まで拡大され5430mmに達する。これはロングホイールベースのSクラスよりも185mm長いものだ。なお、全幅の1995mmと全高の1305mmはそのまま変わらない。
ホイールベースは2975mmで、現行EクラスおよびCLSより100mm長くした。これは両車の次世代モデルでは室内環境がさらに広くなることを仄めかしている。また、IAAには最新のMRAプラットフォームが採用された。
C350eプラグイン・ハイブリッドのものを採用したガソリンと電気によるプラグイン・ハイブリッド・システムは、211psを発揮する2.0ℓ4気筒ターボ・エンジンと、81psのモーターを組み合わせており、システム最高出力は279ps、最大トルクが61.1kg-mというスペック。
パフォーマンスの詳細はまだ明らかにされていないが、コンピューター・シミュレーションではモーターのみによる航続可能距離として66km、欧州混合の燃料消費率として81.46km/ℓという数値を記録している。
IAAのインテリアはラグジュアリーな様式にまとめられており、次世代Eクラスに比較的近い形で採用される見込みだ。これは、最新のSクラスで適用したデザイン・ラングエッジを持ち込んだもので、伸びやかで水平基調のモニターやタッチ操作式のセンター・コンソールを特徴としている。