ホンダ・プロジェクト2&4コンセプトを公開
公開 : 2015.09.15 21:35 更新 : 2017.06.01 02:05
ホンダはアリエル・アトムのライバルとなりそうなプロジェクト2&4コンセプトというモデルをフランクフルトで公開した。このモデルは、サーキット向けで、モーターサイクルからの影響を強く受けたもの。そのデザインは大阪と和光のデザイナーが共同で行ったという。
サイズはアトムよりも40cm短い3040mmで、幅は1820mmだ。そのデザインは、40年前にF1メキシコ・グランプリで優勝したRA272をモチーフにしているという。
エンジンは、シングル・サイド・マウントされたオートバイ・レーサー、RC213V用の999ccV4。シートは中央ではなく左側に寄せたレイアウトだ。4点式のシートベルトでドライバーは固定されるが、ドライバーはほとんど剥き出しの状態で乗車する。
V4エンジンは、ロード・ユースのためにデチューンされてはいるが、215psを13000rpmで発生する。またトルクは12.0kg-mを10500rpmで発生する。そして、レブ・リミットはRA272の1.5ℓV12と同じ14000rpmだ。
シフトはステアリング・ホイールに付けられたパドル・シフトで行い、トランスミッションは6速のデュアル・クラッチとなる。
車輌重量はアトムよりも115kg軽い405kg。1トンあたりのパワーは530psとなる。
ホンダはその詳細を明らかにしていないが、ボディはカーボンファイバーとアルミニウムの混合と思われる。また、調整可能なオーリンズのダンパーが装備される。
プロジェクト2&4コンセプトは、従来型のダッシュボードを持っていない。その代わりに透明なデジタル・ティスプレイが付けられる。ディスプレイされているプロジェクト2&4コンセプトでは、鈴鹿のラップと、バックミラーの代わりにリアのセンター・エア・インテイクに取り付けられたリアビュー・カメラからの映像が映し出されていた。
ステアリング・ホイールには、エンジン・スターター、トリップ・コンピューターとストップウォッチのボタン、トラクション・コントロールを調整するトグル・スイッチが装備される。
このプロジェクト2&4コンセプトが生産される可能性についてはコメントしていない。しかし、日本にはこうしたモデルを手作りする能力がある。
ホンダはどうやらこのプロジェクト2&4コンセプトを、もうすぐ発売されるNSXやシビック・タイプRといったホンダのモータースポーツ回帰のシンボルのひとつにしたいと考えているようだ。