ホンダ・ジャズ1.3 i-VTEC
公開 : 2015.09.18 23:50 更新 : 2017.05.29 19:09
諸元表を見るかぎり、ピーク・トルクが立ち上がるまで5000rpmまで待たねばならない。フォルクスワーゲン・グループの1.2TSIエンジンならば1400rpmのわずか下から最大トルクが湧きだすのだが。
それゆえドライビング・エクスペリエンスにも大きな差が生じる。速い流れでは、常に息を切らした感覚におちいるうえ、エンジンの吹け上がりもどこか断続的なのだ。
テスト車両はマニュアル車であったが、こちらの感覚はまずまず。短めなギアレバーはゲートに気持よく吸いこまれる。クラッチとブレーキ・ペダルの踏み心地はしっくりとくる。
ただしアクセル・ペダルだけは改善してほしいところ。特にスピードを出したときの反応が神経質すぎるのだ。
一方の身のこなしは着実によくなっていると思える。サリー州を中心としたテスト・コースでは突出した粘りづよさとバランスの良さが光る。限界域ちかくのボディ・ロールも程よく抑えられている。
ステアリングも正確かつリニア。フォード・フィエスタほどの情報量ではないが、合格ラインはクリアしている。
乗り心地も先代よりよくなっている。テストに供されたEXナビ・グレードは標準よりも大きな16インチ・アロイ・ホイールを履いていたがバンプのうえでクラッシュすることはなく、丸石で舗装された道路もうまくやり過ごしていた。