メルセデス-AMG G63エディション463

公開 : 2015.09.25 23:50  更新 : 2017.05.23 16:35

最新のG500がコンフォートとスポーツから選べる新しい可変ダンピング・システムを用いるのに対して、G63は先代と同じ固定レート式のダンパーを使用する。

サスペンションのストロークが大きいだけに小さなバンプはうまくやり過ごせるが、やはりリジット・アクスルに起因する大きな凹凸の対処は苦手科目である。結果的に速度が増すほど安定性は失われる。

ブレーキングをすれば鼻先は大きく沈み込み、コーナリング時はかなり大きくボディがロールする。ステアリングを介した入力はわずかなものでさえ反応が鈍い。したがってワインディングでの身のこなしは車格相応だといえる。

また高速巡航を行う時にはスタイリングゆえの騒音が目立つ。特にピラー周辺部からは97km/hを超えたあたりからも盛大なノイズが生じている。

■「買い」か?

G63は客観的な理由のもとに買うクルマではない。

より速く、より動力性能に長け、より経済的かつ中が広々としており快適なGLE63よりも£44,670(818万円)も高価な時点で、そもそも購入のための確固たる理由など存在しないといっていいだろう。

主観的な観点で見れば、逞しい外観やクラシカルな内装レイアウト、気持ちをかき立てるサウンドなどが光る。ただし、G500 4×4ほど所有感を味わえないというのもまた事実である。

(グレッグ・ケーブル)

メルセデス-AMG G63エディション463

価格 £149,970(2,751万円)
最高速度 209km/h
0-100km/h加速 5.4秒
燃費 7.3km/ℓ
CO2排出量 322g/km
乾燥重量 2550kg
エンジン V型8気筒5461cc
最高出力 571ps/5500rpm
最大トルク 77.6kg-m/1750-5250rpm
ギアボックス 7速オートマティック


▶ 海外初試乗 / メルセデス・ベンツG500 4×4²
▶ 海外初試乗 / メルセデス・べンツG63 AMG
▶ 海外初試乗 / メルセデス・ベンツG350ブルーテック

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事