パワープラントは他の兄弟と同じものを使用するため、標準モデルには6速のマニュアルが、オプションで8速のオートマティック・ギアボックスが選べる。

後者は先代のクラブマンが使用していた6速ATの後継にあたり、31〜100km/hのあいだでエンジンをアイドル状態にするコースティング機能を組み合わせる。

またアイドリング・ストップやエネルギー回生機能も組み合わさり、できるかぎりガソリン消費を抑えようとしているようだ。

今回のテストに供するのはクラブマン・クーパーS。デビュー直後、もっともパワフルなモデルとなる。先代の1.6ℓ 4気筒ディーゼルは2.0ℓへと拡大。最高出力は8psアップの192ps、最大トルクは4.0kg-mアップの28.5kg-mとなる。

アンダーピニングはUKLプラットフォームを使用。親会社であるBMWが開発したものであり、ホイールベースは2シリーズ・アクティブ・ツアラーと同じ2670mmとなる。

先代のクラブマンと比べると125mm長くなっており、現行のミニ・ハッチバックと比べると175mm延長されている。

サスペンションはフロントがマクファーソンストラットを、リアにはコンパクトなマルチリンク式を採用している。ダンパーはオプションのダイナミック・ダンパー・コントロールを組み合わせておりスポーツ／コンフォートの両方が選べる。

スタンダードなクラブマン・クーパーSは17インチのホイールを履き、タイヤは245/45となる。

ミニ・ドライビング・モードはオプションの扱い。ギアレバーの根本にあるロータリー式のスイッチを切り替えれば、グリーン／ミド／スポーツの3種から好みのモードを選べる。

■どんな感じ?

先代よりも乗り降りがしやすくなっていることに気づく。前後ともにドアが大きくなっているおかげだ。

またディメンションが拡大しているおかげで車内は広々としている。フロント・シートの肩部周辺や頭上スペースには余裕があり、リアの足元や頭上も先代より大きくなっている。

もちろん内装に余裕があることは歓迎できる。しかしながらこれまで慣れ親しんだミニ特有の雰囲気は快適性や日々の実用性のために損なわれている感は否めない。これまでのミニ愛用者が手放しに受け入れるかどうかは自信がもてないが、少なくともファミリーカーを求める層には受け入れられるかもしれないが。