他のミニと異なるのはクラブマン専用のダッシュボードを使用している点だ。各種スイッチ類や中心部に円形のモニターを据える点は同じであるが、クラブマンは高級感を前面に打ち出している。

荷室容量は先代よりも100ℓ大きい360ℓというのがミニの公表する値であり、ハッチバックよりも150ℓ拡大している。

60/40で分割可能なリア・シートは標準装備となり、こちらを折りたためばラゲッジ・スペースは1250ℓまで拡大する。

観音開きの扉は右側は、キーのボタンを操作することで開くことができる。あるいはクローム地のハンドルに触れると開くことができ、右側を開けば左側も開けられる仕組みだ。

ジェスチャーに反応してドアを開閉することも可能。この場合、足をリア・バンパーの下にかざせば、ドアはすんなりと開いてくれる。

2.0ℓのエンジンは先代の1.6ℓに比べると力強い。ローエンドにおける牽引力は頼り甲斐があり、ミドル・レンジは柔軟かつ楽しい。ただし高回転域の騒がしさには覚悟が必要である。

たとえば4000rpmを超えたあたりなど、空気の吸入と排気の際の音は、キャビンに少なからず介入してくる。クーパーSだけに、それなりのスポーティさを付与したのだろう。

オプションの8速オートマティック・ギアボックスはパワフルなエンジンと相性がいい。シフトはとてもなめらかでありマニュアル・モード時も歯切れがいい。

ギアレシオも先代に比べると好ましい。最初の4速はやる気にさせてくれる配分であり、後半はリラックスした運転を可能にしてくれる。山道でも、高速道路の長距離移動でも満足できるというわけだ。