ミニ・クラブマン・クーパーS

公開 : 2015.09.26 23:50  更新 : 2017.05.29 19:14

車重は先代よりも230kg重い1390kgとなるが、ギア・レシオのおかげで加速にもどかしさを感じない。0-100km/hタイムは7.1秒。これは先代よりも0.6秒短縮されていることを意味する。

最高速度は先代の222km/hから229km/hへと進化。ギア・レシオをロングにすることにより燃料消費率は17.2km/ℓに達している。CO2排出量は150g/kmから134g/kmに削減済みだ。

いざコーナーに差し掛かると、先代よりもよく粘ってくれる。攻め込んだ際のボディ・ムーブメントも程よく抑制されており、車体が歪んでいる感じもない。ハッチバックと変わらない剛性感なのだ。

ホイールベースが長くなっているため先代よりも最小回転直径が大きく(11.0m→11.3m)少しだけ取り回しに苦労するが、その分乗り味はマイルド。

スプリングは硬質ではあるがハーシュネスに悩まされる程ではない。ただし路面状況が悪いところではやや神経質な振動が伝わり、245/45 R17のダンロップ・スポーツ・マックスはそれなりのノイズを発生する。

ハイギアなステアリングの正確性はまずまず。コミュニケーションを図るには十分な完成度だといえる。ただし低いギアで強めにアクセルを踏み込むと、少なからぬトルク・ステアが看取された。

■「買い」か?

典型的なハッチバックを好みながらも、もう少し刺激を求めているならば、ミニという選択肢もあり。よりパワフルなモデルを求めるならば、特にクーパーSが有力な候補となるだろう。

これまでのクラブマンは風変わりなモデルではあったが、パッセンジャーや荷室スペース、内装の質感、パフォーマンス、経済性、快適性が底上げされたゆえ、より多くの人に受け入れられるはずだ。

4枚のコンベンショナルなドアとリアの実用的なドアは、確実に実用性を高めてくれるはず。これまで以上にファミリーカー・マーケットで受け入れられることになるだろう。

(グレッグ・ケーブル)

ミニ・クラブマン・クーパーS・オートマティック

価格 £22,755(417万円)
最高速度 229km/h
0-100km/h加速 7.1秒
燃費 17.2km/ℓ
CO2排出量 134g/km
乾燥重量 1390kg
エンジン 直列4気筒1597cc
最高出力 192ps/5000rpm
最大トルク 28.5kg-m/1250rpm
ギアボックス 8速オートマティック


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